無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

歓びをともに分かち合う「しあわせ」な夜。

NONA REEVES “MISSION 2017”
■2017/11/18@札幌Sound Lab mole

 20周年アニバーサリーイヤーのノーナは2枚のベスト盤をリリースし、満を持して『MISSION』というアルバムを作った。長く音楽を聞いていると軽々しく「最高傑作」という言葉を使いたくなくなってくるのだけど、『MISSION』はそう呼ぶにふさわしいものだと思う。20年間積み上げてきたものを惜しげもなく注ぎ込み、これからのノーナも魅力的であると確信させる充実の一枚。各曲どのフレーズ、どのアレンジを切り取っても「こういうものを作りたい」という意図に溢れていて隙がない。2017年の邦楽シーンともリンクした本当にいいアルバムだと思います。
 そんな『MISSION』を引っ提げての全国ツアー、この札幌がファイナル。ファイナルということは新作の曲も演奏がこなれているということ。アルバムと同じく冒頭を飾る「ヴァンパイア・ブギーナイツ」から一気に盛り上がる。ノーナにしてはハードなリフを持つ曲だけど、メロディーラインはポップ。バンドの気合も感じるオープニング。セットリストを見返すと『MISSION』の曲は「未知なるファンク」を除き全曲演奏したのだけれど、アルバムの曲順通りに並んでいることに気付く。新作の流れは壊さず現在進行形のノーナをきっちりと見せつつ、回想シーンのように合間に過去曲、定番曲が挿入されていくという構成。「Danger Lover」と「Love Together」はメドレーで演奏された。BPMが同じなのでDJでも繋げてプレイできるとのこと。今度やってみよう。「Danger Lover」のいつか(Charisma.com)パートのラップ、そして「記憶の破片」の原田郁子パートは真城めぐみが担当。謙虚にふるまいつつ見事なラップを披露してました。彼女をはじめ、村田シゲ(b)、冨田譲(key)とおなじみの面々とのアンサンブルも阿吽の呼吸。ライブバンドとしてもこの布陣のノーナは最強と言っていいと思う。
 珠玉のバラード「NOVEMBER」は雨の歌だけど、札幌は前日から雪。でも奥田氏の言うとおり、「外は寒いけど中は熱い!」でした。しかし奥田氏は最初「中は寒いけど外は熱い!」と言い間違えていた(笑)。知らなかったというか気づかなかったというか。MCで郷太氏が言っていたのだけど、ノーナの曲タイトルは80sっぽい単語を意図して付けているらしく、どうしても似たような単語が頻出してしまうらしい(Love,Girl,Surviveなど)。20年間やってるとネタが尽きてきたので80年代っぽい単語募集しますみたいなことを言っていた。CityとかTownとかTouchとかどうですかね(もう結構使われてるか)。
 本編ラストの「Glory Sunset」はアルバムのラストの曲でもある。20年の間に仲間だったミュージシャン、バンドが活動をやめてしまうこともたくさんあったという。そうした仲間や同志に向けて、そしてこれからも歩み続ける自分たちに向けて万感の思いを歌うこの曲はノーナの新たなスタンダードになると思う。2度目のアンコール、まったくノープランで曲を決めてないということで、フロアからリクエストを募る。「ウチのバンドは優秀なので何が来ても演奏できるから!」と郷太氏。いろいろな曲が出る中、誘導されるように(笑)ツアーラストの曲は「NEW SOUL」に。20年を経たノーナの新たなスタートを祝福するような大団円だったと思うし、この日集まったファンと歓びをともに分かち合う、そんな「しあわせ」なライブを締めくくるのにふさわしい曲だと思った。新作の充実ぶりを反映したかのように素晴らしいライブでした。
 あと、ノーナのライブでいつも思うのはホーム感がすごくて。リピーターは当然多いとは思うんだけど、それだけじゃなく、ステージと客席の距離感がとても近いと思う。ライブ後にサイン会やったり直接触れ合う機会が多いとか、郷太氏のメディア活動もラジオが主体だとかいろいろ理由はあるのだろうけど。僕はどちらかというとライブでステージに向かって声をかけたりはしない方なんだけど、ノーナのライブだとついついやってしまう。昔いた「洋楽とかに詳しい近所の兄ちゃん」的な感覚なのかもしれない。(僕の方が少し年上だけど)そんなアットホームな雰囲気も含めて、「ノーナ最高!」な夜でした。

■SET LIST
1.ヴァンパイア・ブギーナイツ
2.Survive Your Life
3.Sweet Surviver
4.夢の恋人
5.Danger Lover
6.Love Together
7.NEW FUNK
8.LAST ROMANCE
9.NOVEMBER
10.スパイシー
11.大逆転
12.麗しのブロンディ
13.記憶の破片
14.O-V-E-R-H-E-A-T
15.DAYDREAM PARK
16.LOVE ALIVE
17.Glory Sunset<アンコール1>
18.DJ! DJ!~とどかぬ想い~
19.NNRブレイクダウン~サニーに捧ぐ~
20.Lucky Guy<アンコール2>
21.NEW SOUL

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煮詰めてこそのシロップ。

syrup16g COPY発売16周年記念ツアー 十六夜<IZAYOI>
■2017/10/25@ペニーレーン24

 2001年発表のアルバム『COPY』。シロップ16gの1stフルアルバム。彼らが世の中に注目されるきっかけとなった作品であり、代表作と言っていい。そして個人的には、2000年代の邦楽ロックで10枚選べと言われたら絶対に入る傑作であると思う。その『COPY』のリリース16周年を記念しての今回のツアー。「十六夜」という名前の通り、全16回公演が予定されている。この札幌は第七夜で、前半のトリとなる。ツアー後半は2018年2月に再開される。
 シンプルなギターのSEでメンバー登場。そのまま、SEのギターに乗せて「She was beautiful」へ。続けて「無効の日」。この冒頭の2曲でああ、今日来てよかったと思った。中畑が立ち上がり、MCを行う。「日本で最高の3ピースロックバンド、シロップ16gです」大歓声。「こうやって自分たちの首をしめていかないとなかなか本気出さない不器用なバンドなので」。そして今日の札幌がツアー前半のトリということで、五十嵐に対し「今日仕事納めでしょ?」といじる。メンバー紹介で最後に五十嵐を紹介しようとしたところですかさず「Drawn the light」のリフを弾きまくる五十嵐。久々に顔を見たけど、元気そうで安心した。
 当然ながら、『COPY』からは全曲演奏。本編は『COPY』から2曲、他から1曲というパターンを繰り返す。間に入る曲も初期の曲から再結成以降の曲まで幅広い。ただこうして『COPY』の曲をまとめてどっしりとライブで聞くとやはりもうここにシロップというバンドのエッセンスは全てあると言ってしまっていいのではないかと思う。個人的な思い入れがあるのは否定しないけど、それだけではないと思う。その後のシロップの名曲、傑作も結局は『COPY』の再生産のようなものなのではないか。言葉は悪いけど否定的な意味ではなく、五十嵐が曲にしたいことなんて『COPY』の10曲で十分なんじゃないかと思うのだ。それを別の角度から見たり言い方を変えたりしているだけなんじゃないか、と。『COPY』というアルバムはそれだけ絶対的なものなのだと思う。ファンにとっても、バンドにとっても。未発表曲集『delaidback』からも演ってくれたが、どの時代の曲を聞いてもここまで印象が変わらないバンドも珍しいと思う。
 シロップというバンドは永遠のモラトリアムみたいなバンドだと思っていて、少なくとも五十嵐にとっては青春そのものだし良いことも悪いことも全部ここにあるような場所だと思う。3年前にそれを再始動させたのはどういう意図や心境の変化なのかはわからない。もしかしたら何かを先延ばしにするだけなのかもしれない。同じことを繰り返しているだけなのかもしれない。それでも僕は、シロップ16gというバンドが活動している方が、五十嵐隆という人が世界と繋がる場所がある方がいいと思う。

■SET LIST
1.She was beautiful
2.無効の日
3.Sonic Disorder
4.君待ち
5.デイパス
6.サイケデリック後遺症
7.(I can't) Change the world
8.Drawn the light
9.My Love's Sold
10.生活
11.負け犬
12.宇宙遊泳
13.パッチワーク
14.土曜日
<アンコール1>
15.Star Slave
16.Share the light
17.vampire's Store
18.落堕
<アンコール2>
19.Deathparade
20.coup d'Etat
21.空をなくす
22.真空
<アンコール3>
23.翌日

delaidback

delaidback

心地良きゆらぎ。

Cornelius Mellow Waves Tour 2017
■2017/10/13@札幌ペニーレーン24

 新作『Mellow Waves』がオリジナルとしては実に11年ぶり、ライブツアーで札幌に来るのも実に10年と7か月ぶり。ただ、夏にフェスで一度ステージを見ているので新作の曲をステージで演奏するイメージは何となくできていた。そう、今年のコーネリアスは新作のリリースパーティーを7月に行い、夏フェス行脚をしてからのこのツアーである。下準備は整っていて、ツアー序盤とは言っても演奏の習熟度は高いと言っていいと思う。そういう期待を込めてのライブだった。
 ステージ前には白いスクリーン。開演前から、そこにゆらゆらと動く円環状の波が映し出されている。客電が落ち、あらきゆうこのドラムが鳴り出すとそれにシンクロして波の形状が変わっていく。前回『Sensuous』のツアーは「Synchronized Show」と銘打たれていて、文字通り映像と演奏のシンクロ率の高さがライブの目玉だった。しかし今回はもうそれは当たり前のことになっていて、それをどう発展させるか、どう見せるかという試行錯誤が見えた。前作までの曲に使われる映像は基本的に変わっていないので安心感はあるけれど驚きはない。ただ、前回のツアーからは10年以上、『Point』時の映像だともう15年以上が経過しているのに古さやダサさを感じさせないのはすごい。今見ても改めてカッコいい。
 『Point』『Sensuous』ではサウンドのコラージュ感が強く、それに伴って歌詞は単語や音節にまで分解され、全体としての意味よりも発語、発音を楽器音の一つとして処理するような感覚だったと思う。新作『Mellow Waves』はボーカル曲での歌モノとしての比重が高く、歌詞も自らではなく坂本慎太郎(exゆらゆら帝国)に依頼し今までと違うラブソングがあったりと、意識的に新しいことをやっている。どこか幾何学的にサウンドを構築していた前作までと変わり、よりエモーショナルに、人間的な揺らぎをイメージしていると思う。ライブでシームレスに曲が演奏されると、その「揺らぎ」がより見えてくる気がする。小山田圭吾のギターもブルースやフォークっぽい感じのソロが増えるのだ。
 堀江博久大野由美子Buffalo Daughter)、あらきゆうこはコーラスのスキルも高く、マルチプレイヤーでもある。おそらく打ち込みやテープに頼らず殆どの音を4人だけで演奏していたと思うのだけど、タイミングやブレイクもばっちりでここもシンクロ率が高いと感服。幾何学的、と言った過去曲も、生演奏だとやはり血の通った音に聞こえてくる。人間が組み立てる構造物の美しさみたいなものが見えてくるのだ。聴覚だけでなく視覚でも刺激を受ける立体的なショウとして文句なしのクオリティだと思った。いいものを見させていただきました。

■SET LIST
1.いつか/どこか
2.Helix/Spiral
3.Drop
4.Point of View Point
5.Count Five or Six
6.I Hate Hate
7.Wataridori
8.The Spell of a Vanising Loveliness
9.Tone Twilight Zone
10.Smoke
11.未来の人へ
12.Surfing on Mellow Wave pt 2
13.夢の中で
14.Beep It
15.Fit Song
16.Gum
17.Star Fruits Surf Rider
18.あなたがいるなら<アンコール>
19.Breezin'
20.Chapter8~Seashore And Horizon
21.E

その先に目指すもの。

BUMP OF CHICKEN TOUR 2017-2018 PATHFINDER
■2017/09/24@北海道立総合体育センター(きたえーる)

 会場は当然のように数千人規模のアリーナ。2DAYS。1曲目からガンガン飛び散る銀テープ、紙吹雪。前回の「WILLPOLIS」ツアーから登場した、色とりどりに光るリストバンドの演出。なんだかんだもう20年のキャリアがあるバンドなわけで、ファンの年齢層も広くなってきている。今のバンプしか知らない人からしたらこれが当たり前なのかもしれないけど、単純に客席から見える風景としては隔世の感というか、思えば遠くへ来たもんだ的な感覚にはなってしまう。
 『FLAME VAIN』『THE LIVING DEAD』の頃からバンプを聞いている人間にとっては、バンプというのはその人のパーソナルな部分と非常に強くつながっているバンドであって、多くの人と共有するというよりは一人で慈しむタイプのバンドだったと思う。少なくとも、そういうファンは多かったのではないかと思う。なのでライブにおいてもバンド対客席という感じではなく、一人対バンドのつながりが数百数千ある、という感じだったと思う。
 今のバンプのライブは集まっている個々の想いは様々あれど、見た目としては大きな空間で感動を共有する形になっている。僕のような人間はどうしてもそこ(感動の共有)に没入できないのだけど、それでもバンプバンプとしてこうした形でのアリーナライブをやるのは単に物理的な問題だけではなく、このサイズのライブでも観客一人一人との密なコミュニケーションを失わないという自信があるからじゃないだろうか。
 セットリストは全公演固定のパートとその日ごとに変わるパートがあるようだ。アンコールは数曲をローテーションしている模様。セットリストを調べるとその日ごとのパートでは割と昔の曲が選ばれる傾向があるように見える。それはオールドファンへの目配せというよりは、若いファンに向けて手を差し伸べているのかもしれない。この日のチャマのMCでも「とっておきの唄」をやった後、「もし今日初めてバンプのライブに来た人で知らない曲とかあったら周りの人に聞いてみて。「とっておきの唄」って言ってね、こうこうこういう曲でってうるさいくらい教えてくれるから」みたいなことを言っていた。
 中盤では花道を通って中央のサブステージで演奏していた。これも最近のアリーナツアーでは恒例の光景だが、今回はいつにもましてステージが狭かったように見えた。その分メンバー間の距離は近く、スタジオでリハーサルをやってるかのようだった。バンプオブチキンというバンドの特殊性は藤原基央の書く曲はもちろんのこと、メンバーの運命共同体感というか、他に取り換えのきかない一枚岩の部分が大きいと思う。その親密さや純粋さを20年経った今でも持てていることが彼らを特別なバンドにしているように思う。その親密さを広い会場でも観客一人一人と保とうとすること。それはとてつもない、無謀と言っていいことだと思うけど、バンプというバンドはそれをやろうとしているのかもしれない。他のメンバーがステージから去っても最後に一人、帰りたくないと言って手を振り続けていた藤原基央の姿を見て、そんなことを思った。

 あと、個人的には今年からネコを飼い始めたので「embrace」はヤバかったです。

■SET LIST
1.GO
2.天体観測
3.RAY
4.宇宙飛行士への手紙
5.とっておきの唄
6.記念撮影
7.pinkie
8.花の名
9.涙のふるさと
10.You were here
11.アンサー
12.ラフメイカー
13.宝石になった日
14.虹を待つ人
15.fire sign
16.リボン<アンコール>
17.embrace
18.ハルジオン

記念撮影

記念撮影

The Show Must Go On.

Dragon Ash Live Tour 2017 MAJESTIC
■2017/09/08@札幌ペニーレーン24

 新作『MAJESTIC』を引っ提げてのツアーなのだけど、実は札幌でのワンマン公演は2007年の「DEVELOP THE MUSIC」ツアー以降、10年ぶりなのだそうだ。アルバムで言うと『INDEPENDIENTE』の時だ。個人的にはフェスでステージを見たり、『MIXTURE』時のツアーを渋谷で見たりしていたので10年ぶりと聞いて驚いた。なんでそんなに間隔が空いたのかはわからないけど、いろいろと大人の事情があるのかもしれない。個人的には馬場さんの急逝後、KenKenがライブに参加してからは初めて見るDragon Ashのライブになる。KenKenは新作でも全面参加しているし、公式のプロフィールでもメンバーと同等の扱いになっているしほぼ正式メンバーと言ってもいいのだと思う。扱いとしてはあくまでもサポートメンバーのようだけど、それはたぶん馬場さんに対する敬意と配慮なのだと思う。
 アルバム『MAJESTIC』がそういうアルバムであったように、アグレッシブな勢いと温かい包容力が入り混じるライブだった。序盤の「Mix It Up」とマッドカプセルマーケッツのカバー(!)「Pulse」からの「光りの街」「Ode To Joy」という対照的な流れが象徴的だったと思う。元々Kjという人はメロディーを作る才能にあふれていて、人を感動させる抒情的な曲を多く作ってきた。その半面、DAの音楽性は、ミクスチャー、ラウドロックもあるわけで、双方がお互いを引き立たせる形で成り立っている。ライブでもそれが絶妙な押し引きになるのだ。そしてここにきてエモーショナルな曲は前述のように包容力を強く感じさせるものになってきた。それはデビューから20年経ちアラフォーになったKjが辿ってきた年輪と無関係ではないと思う。若い頃は勢いに任せて周囲とぶつかったりすることがあったかもしれないし上の世代から眉をひそめられることもあったかもしれない。しかしKjもDAもベテランの域に入ってきた今、かつての自分たちのような若い世代に向けて道を示すような貫録と余裕が感じられるのだ。
 もちろん、ライブそのものはライブハウスの熱さとあいまってかなり激しいものだった。しかし攻撃的なだけではない、笑顔と楽しさと光に満ち溢れたものだった。それはDAのバンドとしての歩みと積み上げてきたものの重さを感じさせるもので、昔からのファンほど感動的だったかもしれない。「静かな日々の階段を」なんかは、むしろ今の方が説得力が増している気がした。本編後半での「百合の咲く場所で」「Fantasista」の連続攻撃はヤバかった。そしてアンコールの「Viva la Revolution」「The Lily」は感動的だった。長い年月を経て、DAは音楽をやり続けること、そして聞き続けることの尊さを感じさせるバンドになったのだなと思った。終演後は流した汗をぬぐいながらそんな感慨に耽っていた。

■SET LIST
1.Majestic
2.Stardust
3.Mix It Up
4.Pulse
5.光りの街
6.Ode To Joy
7.Singin' In The Rain
8.花言葉
9.Circle
10.Headbang
11.Faceless
12.The Live
13.Beside You
14.静かな日々の階段を
15.Jump
16.百合の咲く場所で
17.Fantasista
18.A Hundred Emotions<アンコール>
19.Viva La Revolution
20.Snowscape
21.Lily

Majestic

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MAJESTIC (初回完全限定盤)

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