石井聰互監督の映画というのは実はこれが初めてなんですけど、
浅野忠信、
永瀬正敏、というキャ
スティングに惹かれて見てしまいました。そういうところ、結構ミーハーな私。予告編を見た限りではなんとなくCG使いまくりのオカルトっぽい感じで、
義経と弁慶の物語に新解釈を与えたものなのかな、と思っていたのですが、違いました。思い切り違いました。新解釈の
義経弁慶もの、というのは確かにそうなのかもしれませんが、思っていたより遥かに普通の時代劇っぽかったです。チャンバラアクション物というか。だってもう
義経が切る切る。切りまくる。おいおい日本刀ってそんなに切れないよという突っ込みはこの際ナシ、なのでしょう。ただどうもせっかくの殺陣のシーンがカメラが近すぎるのか、ブレるんですよね。
浅野忠信の勇姿をちゃんと見たかったんですが、映像が落ち着かなくて、見ててちょっと辛かったです。各役者もいい演技していたと思うんですが、どうも物語の輪郭がはっきりしない気がしました。究極の力を求める
義経。最初は仏の言葉に従って
義経を討とうとするが、最後には自分の恨み、欲望の為に
義経と戦うに至る弁慶。戦う運命にあるこの2人の
男のロマンストーリー、てな感じだと思ったんですけれども、正直言って、2時間17分も必要な映画だったんだろうか?と思う。1時間40分くらいにまとめたらもっとすっきりしたんじゃなかろうか。と思ってしまいます。キャストがいいだけに残念。
キャ
スティングで言うと意表を突いて素晴らしかったのが
船木誠勝。声もいいし、迫力あるし、とても素人とは思えない演技。これは思わぬ収穫でした。引退してこの先、俳優というのも充分考えられるのではないかと思いますね。