何も変わらない。
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2001/06/25
- メディア: DVD
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現地のスタッフを交えてアメリカで撮影されたとはいえ、驚くほど何も変わっていない。カメラワーク、演出、その他もろもろ、今までの北野映画の枠組みから逸脱したものはない。言ってしまえば手癖で撮ったとも言えなくないと思う。ただそれがつまらないとか言うのではなくて彼の個性として確立したものだということ。初の海外撮影ということもあってあえて今回、冒険はしなかったということなのかもしれない。ただ、今まで以上に海外向けを意識せざるを得ない作品の中で、いかにも日本的なヤクザの義理人情の世界をここまでビシッと描ききったことや、日本のヤクザと「兄弟分」となる相手に黒人を選んだことなんかに彼の作家性というか、こだわりを感じる。「HANA-BI」のように、主人公と女性の関係が主となった映画よりもこういう、オットコくさい映画の方がウェットになってしまうというのも、彼の照れというか、そんなものが感じられて可愛い。
今までやってきたことと何も変わらない、でも客は入る。きっとバカヤローと思ってるんじゃないだろうか。それともザマーミロかな。