ミュージックファイターは刀を置いた。
- アーティスト: JUDY AND MARY,YUKI,Tack and Yukky,TAKUYA
- 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
- 発売日: 2001/02/07
- メディア: CD
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そしてこのラストアルバム。復帰後のシングルを散りばめつつ、様々な思いを押し殺すように淡々と進んでいく。無理にアバンギャルドに振り切って、JAMという怪物を揺り起こそうとしていたTAKUYAはここにはいない。ここにあるのは新たな化学反応ではなく、バンドが辿りついた現在地を誠実に鳴らそうとする意志だ。全編にJAMというバンドに対するTAKUYAの愛と感謝の気持ちがあふれている。そしてそれは他のメンバーの気持ちも同じで、淡々とした思いは徐々に高まっていき、ラストの「ひとつだけ」で爆発する。感動的だ。個人的にはこれが彼らの最高傑作だとは思わない。でもラストアルバムとしては出来過ぎなくらいふさわしいと思う。去年からいくつもバンドの解散やら活動休止を見てきたけど、これほど自分たちの最後をきれいに演出したバンドはいなかった。プロフェッショナル、である。JAMを最も愛していたのは他ならぬこの4人だったのだろう。だからこそここまでファンに愛されたのだと思う。