素材の勝利。
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2003/01/16
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「自分にとってボクシングとは最初に夢があって、可能性が見えてきて、最後現実になった」というのは劇中の永石の言葉だ。主役の4人はみな敗北者である。夢を追いつつもそれを適えることのできなかった者である。しかしそれは彼らだけではない。世の中の多くの人間が夢を追いつつも現実の中でもがいているのである。その中で「心の鎖を解き放ち」生きている彼らの姿は心を打つ。
映画の最後では、退院した梶が数年ぶりに他の3人と会うのだが、他人の書いた脚本にはない生々しいドラマがそこにあった。名作ではないかもしれないが、強烈な印象を残す映画。