無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

2005プレイオフ完全予想(保存版)

NBAのことを書くのも久々かも。気がつけばもうレギュラーシーズンも終わり。明日からチャンピオンリングに向けてプレイオフが始まります。熱い、熱いぜ!昨季リーグ最高成績を誇ったティンバーウルヴズがプレイオフ進出を逃すという予想外の展開が西カンファレンスではありましたが。以下個人的なプレイオフ予想をずらずらと。()の数字はカンファレンス内の順位。
○東カンファレンス
■1回戦
(1)ヒート−(8)ネッツ
今年のヒートは強かった。シャキール・オニールの加入がその最大要因ではあるけれど、決して彼頼みのチームではないところがよかった。チームの柱はあくまでも2年目のドゥウェイン・ウェイド。彼をスターに育てるためのオニール。その役割を嫌がらずにきちんと勤めたオニールも偉いし、勘違いせずにチームプレーに徹するウェイドの未来も明るい。コービーとは違う。ネッツはヴィンス・カーター獲得とジェイソン・キッドの復帰で盛り返し、レギュラーシーズン最終戦でプレイオフ切符をもぎ取った。が、彼ら以外のメンバーが多少ふがいない。ヒートのチーム力には及ばない。オニールに対してインサイドの弱さも致命的。4-1でヒート。
(2)ピストンズ−(7)76ers
序盤苦しんだ昨年のチャンピオンだけども、きちっと盛り返してこの位置に。シーズン最後に怪我をしたラシード・ウォーレスの状態が気がかり。それ以外は昨年のチャンピオンメンバーがそのまま健康なので問題なし。われらがアレン・アイヴァーソンは今年も得点王を獲得したが、孤軍奮闘は変わらず。決定打として獲得したクリス・ウェバーがいまいちモチベーションを失っているのがきつい。ウェバーはこれがあるから使いづらい。自分が主役じゃなきゃイヤか。仮にラシードがいなくてもピストンズの優位は動かない。4-1でピストンズ
(3)セルティックス−(6)ペイサーズ
セルティックスはシーズン前に放出したアントワン・ウォーカーを呼び戻した。ポール・ピアース一人ではチームを引っ張るのはきつかった。が、自分勝手なプレイが放出の原因でもあったウォーカーは復帰後は落ち着いたプレイをしている模様。チーム状態はいい。ペイサーズ。今年で引退を決めているレジー・ミラーだが、昨年の最優秀ディフェンス選手であったロン・アーテストが試合中の暴行事件で今季残り全ての出場停止をシーズン序盤で食らうというアクシデントは痛かった。ミラーは最後の最後までチャンピオン・リングには届かないのか。しかしジャーメイン・オニールは怪我もあるが戻ってきたのでセルティックスには勝てるだろう。ていうか、勝ってほしい。ミラーのために。4-3でペイサーズ。希望。
(4)ブルズ−(5)ウィザーズ
マイケル・ジョーダン引退後、つまり2度目の3連覇後初となるプレイオフを決めたブルズ。暗黒の時代は長かった。2年目のカーク・ヒンリッチとようやく才能が開花し始めたエディ・カリー&タイソン・チャンドラーが軸だが、カリーが不整脈のためプレイオフが絶望に。痛い。ウィザーズはマイケル・ジョーダンのフロント入り&復帰時には縁のなかったプレイオフギルバート・アリーナスラリー・ヒューズのガードコンビの得点力は魅力。ブルズはヒンリッチのゲームメイクにまだ経験が足りない。高さでは圧倒できるだろうが、ウィザーズ有利と見る。4-2でウィザーズ。
■カンファレンス準決勝(1)ヒート−(4)ウィザーズ
どう考えてもヒートがここで負ける理由が見当たらない。オニールが怪我でプレイできない場合のみウィザーズに可能性があると思うが…。オニールの存在感ってでかいよ。今更だけど、今年は本当にそれを痛感した。彼が若いときにリーグに君臨していたセンターはデヴィッド・ロビンソンやアキーム・オラジュワンだけど、彼らのような試合を支配するだけの経験と風格が今のオニールにはある。精神は受け継がれている。4-1でヒート。
(2)ピストンズ−(6)ペイサーズ
レジー・ミラーNBA現役生活はここで終わると思う。本当にお疲れ様。彼については書きたいことがいっぱいありすぎるのでまた別の機会に書こうと思う。マイケル・ジョーダンを別格とすれば間違いなくNBA史上最も華のある、シューティング・ガードの見本のような選手だったと思う。彼の3ポイントシュートが見られなくなるのは本当にさびしい。これもまたひとつの時代の終わり。4-2でピストンズ
■カンファレンス決勝(1)ヒート−(2)ピストンズ
順当な、実力どおりの組み合わせになった(なった、って自分で勝手に予想してるんだけどさ)。繰り返すけど、今年のヒートは強い。しかし、昨年と同じ戦い方ができれば(つまりはラシード・ウォーレスが健康なら)ピストンズもやはり強い。ディフェンスならピストンズ。センターの得点力では圧倒的にヒートだが、高さで劣るベン・ウォーレスがどれだけオニールを抑えられるか。ウェイドとリチャード・ハミルトンのガード対決はどちらが勝つか。そこにかかると思う。今年のチャンピオンの行方を占いくらい重要な対戦になると思う。個人的な希望も含めて、4-3でヒート。

○西カンファレンス
■1回戦
(1)サンズ−(8)グリズリーズ
今季の最高勝率を上げたサンズはこれといったけが人もなく、非常にいい状態のままプレイオフに進んだ。グリズリーズは2年連続でプレイオフを勝ち取ったのは見事だけど、どう頑張ってもサンズには勝てないと思う。4-0でサンズ。あ、今年のMVPはヒートのオニールかサンズのスティーヴ・ナッシュのどちらかだけど、単純にチームの成績から僕はナッシュだと思う。正直ここまで重要な選手だと思ってなかった。ごめんなさい。
(2)スパーズ−(7)ナゲッツ
番狂わせが起こるとしたらまずここ。ナゲッツは2月にジョージ・カールヘッドコーチを招聘してからは実はサンズやスパーズ、ヒートを抑えてリーグ最高勝率をマークしている。シーズン終盤もその勢いは衰えていない。ダンカンがケガから復帰したスパーズだけども、本調子でなければ足元をすくわれる可能性は十分。4-3でナゲッツ
(3)スーパーソニックス−(6)キングズ
今季予想を覆す好調を見せたソニックスだが、シーズン後半はやや息切れしたか。が、キングズもクリス・ウェバーを放出しチーム再建の途上にあり安定した戦いができていない。ブラッド・ミラーが健康ならばキングズのアップセットの可能性は高いが、彼がプレイできなければ順当にソニックスだと思う。ただ、もつれるとは思う。4-3でソニックス。
(4)マーベリックス−(5)ロケッツ
マヴスは以前よりもディフェンスが向上したのでムラの少ないチームになったという印象。ロケッツもトレイシー・マクグレディとヤオ・ミンが上手く機能すればいい勝負になるかもしれないけどいかんせんそのあとの選手がいない。層の厚さから言ってもここはマーヴェリックス。4-2で。
■カンファレンス準決勝
(1)サンズ−(4)マーベリックス
うーむ、どちらも攻撃力が売りのチーム。特にサンズは今年のチーム平均得点がなんと110点を超えている。すごい。しかし、同時にサンズは失点も多いのでディフェンシヴな試合になると隙が出てくるかもしれない。マヴスが攻撃の持ち味を損なわずにサンズを抑えることができるか。でも結果は4-2でサンズ。
(3)スーパーソニックス−(6)ナゲッツ
割とチームスタイルは似ている気がする対戦。しかし、終盤の勢いの差と、インサイドの差でナゲッツ有利か。選手個々ではプレイオフ経験があるのはソニックスのレイ・アレンだろうけどコーチを比較するとジョージ・カールに分がある。今年の西をかき回すのはナゲッツ。4-2で。
■カンファレンスファイナル
(1)サンズ−(6)ナゲッツ
1位と6位のカンファレンスファイナル。とは言え、前述の通りシーズン後半のナゲッツはリーグの他のどのチームよりも高い勝率を誇ってきた。サンズといえど決して侮れない。しかし、5人のスターターを比較するとガード、センターは明らかにサンズ。フォワード陣にややナゲッツ有利かも、という程度。オフェンスのサンズ、ディフェンスのナゲッツという戦いになるでしょうがサンズの優位は動かないと見る。カンファレンス優勝・ファイナル進出はフェニックス・サンズ。4-2。

NBAファイナル
マイアミ・ヒートフェニックス・サンズ
予想するのがきつい。どちらも強い。圧倒的なオフェンスで西を制したサンズと、ディフェンスおよび総合力のヒート。アマレ・スタッダマイヤーとシャキール・オニールの新旧センター対決。サンズのオフェンスがすごいのはもちろんナッシュの変幻自在のアシストによるゲームメイクによるが、ナッシュも含めスターター全員が20点以上得点できるポテンシャルを持っていることだ。スターター5人の平均得点だけで毎試合92点を取る計算である。誰かが不調でもそれを補える。全員がダメということはまずない。ヒートはゲーム序盤においてサンズの誰が好調かを見極め、その選手を早めに潰す必要がある。特に緒戦が重要な意味を持つ。全部で7試合の短期シリーズでは一人でも波に乗ったプレーヤーがいればチームも勢いに乗る。サンズの様な攻撃のチームならなおさらだ。得点力は差があるが、ヒートのフォワード陣(エディー・ジョーンズ&ウドニス・ハスレム)とサンズのフォワード陣(ショーン・マリオン&クェンティン・リチャードソン)の争いはひとつのキーになるだろう。
早い展開になれば当然サンズのオフェンスが強い。逆にヒートがオニールのインサイドを主体としたハーフコートオフェンスを展開してスローペースに持ち込めばヒートが有利だろう。しかし。両者の今年の対戦は1勝1敗。いずれもホームチームが勝っている。そしていずれも勝者が120点オーバーのハイスコアゲーム。もちろん、レギュラーシーズンとは違う戦い方にはなるだろうが、ロースコアゲームになるかどうかは微妙。その上ホームコートアドヴァンテージを持っているサンズが有利と見るのが当然だろう。ヒートが勝つとすれば、ベンチの層の厚さ。経験が違う。アロンゾ・モーニングとクリスチャン・レイトナーにもリングをあげたい。ヒートに勝ってほしいという希望は希望として、正直サンズがチャンピオンになると思う。でも絶対にもつれる。4-3だ。お互いにアウェイで1勝ずつするだろう(全く根拠なし)。ファイナルMVPはスタッダマイヤー。

ああ疲れた。書くのに1時間以上かかっちまった。が、ファイナルまでの1ヶ月、毎日試合をチェックするのが楽しみ。