無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

 日本シリーズに比べて日米野球のあまりの盛り上がらなさ具合に野村監督でなくとも皮肉のひとつでも言いたい感じですな。結局新庄が見たかっただけかと。アジアシリーズも北海道以外では注目度低そうですね。
 ファイターズファンとしては小笠原のFAが気になるわけですが、FAというものの意義を考えると注目すべきはカープの黒田の動向かもしれません。黒田は1996年に逆指名でカープに入団していますが、逆指名制度が導入された1993年のドラフト以降、逆指名(自由獲得枠、希望枠を含め)で入団した選手がFAで国内他球団へ移籍した例はこれまで皆無だからです。
 逆指名制度は、ドラフトの有形無実化を推進する悪しき制度であるというのは前提ですが、それはそれとして、そもそもFAと逆指名(現在は希望入団枠)が並列している日本のプロ野球がおかしいのですよね。建前上「自分が行きたい球団に行ける」という制度を使ってプロに入ったにもかかわらず、FAという権利を使って「行きたいところに行く」というのはどうなのかと。お前が行きたいところは最初に逆指名で入ったところちゃうんかいと。感情的に見てもそうなりますし。もしこれで黒田がFA移籍すれば、現在のドラフト制度に一石を投じるような議論に発展する可能性もあります。そりゃあ黒田も悩むところでしょう。黒田の場合、どうせ移籍するのならメジャーに行ってほしいです。ファンもそれなら仕方ないと納得できるかも、という気もしますし。ただ、客観的に見て今のカープから黒田がいなくなったら戦力的・集客的にどうなのかという不安もあります。戦力均衡ということからしても残ってほしいと思いますね。

 FAで行きたいところに行くのはいいとして、プロ入るときに行きたいところ選べる制度なんてのはもう止めた方がいいと思います。百害あって一利なし。僕は昔から言ってますが、ドラフトは完全ウェーバーにしてFA取得期間をもっと短くすればいいんです。メジャーと同じで6年くらいにするとか。そして全ては巨人(ナベツネ)が悪いというところに落ち着くわけです。死ねばいいのに。