男の純情。
- アーティスト: 怒髪天
- 出版社/メーカー: インペリアルレコード
- 発売日: 2006/11/08
- メディア: CD
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今作は前作に比べても楽曲中の「ダメなオレ度」が上がっている。サラリーマンの哀切を描き出した曲もあるが、増子氏が「もし、自分がまともに働いていたらこうなっていたんじゃないか」という仮定に基づいて書いた詞なのかもしれない。そんな中、ラストの「ありがとな」は、素でバンドのメンバーに対する感情を表したような、青臭く気恥ずかしい言葉が並んでいる。こういう歌詞をストレートに書ける40歳って素敵だと思う。
ただ、本作ではメロディーのインパクトと完成度がいまひとつという気がしなくもない。(本作に限らず、個人的には『武蔵野犬式』『TYPE-D』あたりを境にそうした傾向が出ているように感じる。)怒髪天は上原子氏ひとりで全作曲を担当しているので、マンネリ感が出るのは致し方ないかもしれないが、バンド全体の課題として克服してもらいたい。