無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

スペイン道中記(おまけ)

 スペインのポップス・ロックのCDを嫁と合わせてしこたま買ってきたというのは以前に書きましたが、せっかくなので簡単にその感想なども記しておきましょう。なんせ、予備知識が全くないものだから買うと言ってもほとんどジャケ買いなのですが、日記にも書いたように我々が行ったフナックという店はほとんどの商品を試聴できるため、ジャケットで気になったものを試聴して、面白そうだったら買うというパターンですね。

Adelantando

Adelantando

 「ハラベ・デ・パロ」って読むのでしょうか?自信ありませんが。聞いてみた感じやジャケットからして、ソロっぽいですが、バンドかもしれません。よく分かりません。ラテンフレイバー溢れるアコギのリズムが心地よい感じです。メロディーもラテンぽくていい味出てますし、何回か聞きましたが結構いい感じです。決して激しい音はないですが、ユルくもなく。アメリカなどでも発売されているらしいですし、スペインのアーティストとしては有名なのかもしれません。歌詞は当然すべてスペイン語。ちゃんと印刷されているので頑張れば訳せます。(そんな気はないですが)買った中ではこれが一番、普通に聞けるアルバムでした。


■Anartismo & Chocadelia / Chocadelia Internacional

 「ショカデリア・インテルナシオナル」と読むのかな?ジャケットに惹かれて買いました。メンバーは7人くらいいて、スクラッチDJもいる大所帯。ヒップホップ的な要素も持つロックバンドという感じです。ちょっと前までならいわゆるミクスチャーでしょうか。音的にはポップな部分もあり、ぶっ飛んでる部分もあり、いろいろな要素がゴタ混ぜになった感じ。ボーカルはダミ声シャウト系で決して上手いとは言えません。ジャケットからしてそうですが、どうも、お遊びの要素というか、もっと言えば悪ふざけというか、そういうゲリラ的なパロディ/コメディ要素もあるバンドのようです。前作なのかな?がAmazon等で輸入盤で買えるようですね。


■GABBA GABBA NANCY / Nancy Rubias

 いきなりジャケットに「心を開きなさい」とか日本語で書いてあります。外国のバンドには日本語を好む人たちも多いですが、キティちゃんのイラスト入りのギターとか持ってますし、日本語というよりは日本のサブカルチャー全般に興味を持っているバンドなのかもしれません(なんとなく、雰囲気もオタクっぽい)。ジャケットやファッションのセンス、アルバムや曲のタイトルからして、パンク/ニューウェーブ系の趣味と、80年代が混ざっているような雰囲気を感じました。風貌がゲイっぽいメンバーもいたりして、シザー・シスターズみたいだなあ、と思っていたのですが、聞いてみると確かに演奏が下手なシザー・シスターズラモーンズの真似をしているような音でした。一種のキワモノとしては面白いのですがメロディーや音には特に見るべきものはなく。


■Ensamble Cohetes / AIRBAG

 これもジャケ買いマジンガーZが吹き出しで「マセキ!」ですよ。全く意味不明。タイトルの下には「イミトチモコリイ ソラクイカイト」ときた。中の歌詞カードを見ても同様に意味の分からないカタカナの羅列が書いてあります。彼らの場合は日本語の意味とかはどうでもよく、単にカタカナの字面が面白かったので使っただけのようです。日本語をナメるなよ!スペイン語が主ですが、中には英語の曲もありました。音は、『ドゥーキー』の頃のグリーン・デイそのまんまです。


■LA REGLA DEL JUEGO / CONTROL REMOTO

 これもジャケ買いみたいなものですね。モノポリー好きな私としては思わず手に取ってしまったというか。そしてフナックで試聴しようとして出来なかった中の1枚だったので、どんなのだか興味もあり買ってしまいました。ごくごくごく普通のロックバンドでした。これといった特徴もなく。さえない田舎の若者が友達同士でバンドを作りましたみたいな朴訥とした感じがよかったです。


■Miss Sanchez / Marta
 嫁さんが買ったやつです。テレビで音楽番組みたいなのをやっていたときにも見ましたから、スペイン国内では結構売れている人なのかもしれません。打ち込みのディスコビートでセクシー系のボーカル。ちょっと前ならカイリー・ミノーグというか、もっと分かりやすく今風に言えば「スペインの倖田來未」ですかね。ボーカル自体は結構上手くて、曲の作りもプロがきちんと仕事しましたって感じで完成度高いです。このまま日本に持ってきてもそこそこ売れそうな。


 スペインで日本のマンガの翻訳版がたくさん売っていたことは前にも書きましたが、友人用と自分用にいくつか買ってきました。僕が買ったのは「SLAM DUNK」と当然「いちご100%」。さすがに全巻揃えるわけには行かないので1冊ずつですが。これが、装丁も巻数もそのままスペイン版なんですね。ジャンプコミックスそのまま。巻頭の作者コメントもきちんと訳されています。海賊版ではなく、こういうのをきちんとやっている出版社があるんですね。参考までに、こんな感じということで日本版とスペイン版を並べてみます。吹き出し以外の書き文字が日本語のままのものとちゃんと訳されているものと2つに分けられるのですが、「いちご100%」は後者でした。