友達になりたいロックスター1位。
Echoes Silence Patience & Grace
- アーティスト: Foo Fighters
- 出版社/メーカー: RCA
- 発売日: 2007/09/25
- メディア: CD
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前作『イン・ユア・オナー』はロック・サイドとアコースティック・サイドを両極に分けた2枚組だったが、今回は一言で言えばそれを1枚に凝縮したようなアルバムになっている。それも、曲ごとにこれはアコースティック、これはラウドなロック、のようにパキッとと分かれるものではなく1曲の中に両方の要素が混ざっているものも多い。前作で自分たちの可能性が更に広がったわけで、それを突詰めた結果のアルバムと言う感じなのだろう。アコースティックな味付けでしっとり聞かせたり、ストリングを入れたアレンジを施したり、ロックの世界では既に当たり前になっていることではあるが、いいメロディと上手い演奏と優れたアレンジセンスがあればこれだけ奥行きのある音楽になるのだと驚かされる。フーファイのアルバムとしては現在までの最高傑作、と言ってもいいのではないか。個人的には僕は2枚目が好きなのだけど。
僕が諸手を挙げて最高と言えないのは、中盤やや中だるみ感が感じられるから。アコースティックな要素が若干多い気がして、サウンドとして優れてはいるけれども退屈な部分も出てきてしまうのだ。新しいおもちゃを与えられた子供のように、自分の前に新しい音楽的な可能性が生まれた以上それをやりつくさないと気がすまない、のかもしれない。それもまたデイヴ・グロールの人間臭さか。それがあるから好きなんだよね、とも言える。