加齢臭も爽やかに。
- アーティスト: 怒髪天,増子直純
- 出版社/メーカー: インペリアルレコード
- 発売日: 2007/11/21
- メディア: CD
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汗臭く情けない男の生き様を哀愁深く歌い上げてきたバンドだが、40過ぎても行くときゃ行くぜ!とばかりにパンクスピリッツを前面に出した「不惑 in Life」をアルバムの最初と最後に配置することで、全体に若々しい印象を受ける。貧乏臭くないのだ。間違いなく、現時点でメジャー復帰後の最高傑作だろう。生きることに対して「上手くいかねぇなあ」とボヤキながらも、底ではきっちりと人生賛歌、人間賛歌になっている。「男と書いて」の男塾っぷりは爽快だし、「3番線」のようなメランコリックはすでにお家芸の粋。「なんかいいネ」の人情ストーリーも心温まるが、その後に「酒燃料〜」と「不惑 in Life(reprise)」が来るのがいい。ちょっといい話した後に「なーんちゃって」みたいなズッコケ照れ隠し。これもまた怒髪天の大きな魅力。男くさいバンドではあるが、曲に描かれる人生観は男女共通のものだと思う。「ドンマイ・ビート」なんか働く女性の皆様にこそ聞いてもらいたい、と思うがどうか。