無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

これが…若さか…

■若若男女サマーツアー’08  シュノーケル/チャットモンチーBase Ball Bear
■2008/07/18@Zepp Sapporo
 シュノーケル、チャットモンチーBase Ball Bear(BBB)の3バンドによる対バンツアー。今回が3年目になるそうだが、札幌は初お目見え。3回目ということは、2年前はまだチャットモンチーもBBBもデビューするかしないかくらいの時期だったと思うのだけど、そこからすると今ではずいぶんビッグネームの並ぶ、オイしいイベントになったのだと思う。今後続けるとしてもスケジュール調整が難しそうな気もする。まあ、そんなことは置いといて。会場はさすがに若い人が多い。というか僕くらいの年の人間はほぼ皆無と言ってよかったと思う。そんな場違い感も感じつつ(最近はもうかなり慣れてきたが)、トップバッターはBBB。実はこの人たちちゃんと聞いたことがなかったりする。けれども、今回のセットはほとんど曲聞いたことがあって知っていた。なんでだろう。スペシャとかでよく流れているのを聞いてはいたけれど、それでだろうか。MCもバンドの佇まいも若いなーと思いつつ、曲も演奏もやっぱりまとまっているんだよね。聞いているとルーツがもろわかりな感じもあるんだけど、いい意味で衒いがない。「若い人が最初に好きになるロックバンド」としては優等生なんだろうと思う。しかしそれにしても関根史織はかわいいね(髪切ってた)。

■SET LIST
1.changes
2.祭りのあと
3.青い春
4.波風サテライト(シュノーケル)
5.SUMMER ANTHEM
6.ドラマチック
7.ELECTRIC SUMMER

 続いてチャットモンチー登場。個人的にこのイベントの目的はチャットモンチーを初めてライヴで見る、というものだったのでそれなりに気合が入る。この若若男女ツアーでは各々のバンドがそれぞれの曲をカバーしあう、という決まりがあるそうで、いきなりチャットモンチーはBBBメドレーをかましていた(BBB小出に「メドレーなんてずるい!」と言われたとか)。ちょっとPAのバランスがよくない感じもしたが、それにしてもベースは面白いフレーズ弾くな(上手い、のとは違う)。橋本絵莉子のギターも単体で取り出すとかなりエキセントリックなリフだったりするのだけど、全体として出てくる音は非常にポップ。不思議だ。短いセットなので、最新含むシングル中心に代表曲を一気に聞かせるような内容だった。その中で異彩を放ったのは「湯気」。シングルのカップリングだけど、こういう重く切ない系の曲をさらっと聞かせられるあたり、経験と自信が見える。そりゃ、武道館やってるバンドだものな。MCはゆるかったりかわいかったり。福岡晃子は女の子が惚れそうな感じ。40分程度の出番で若干物足りない感もあるけど初対面はこんな感じでしょう。次はぜひワンマンで。

■SET LIST
1.Base Ball Bearメドレー
2.風吹けば恋
3.とび魚のバタフライ
4.シャングリラ
5.世界が終わる夜に
6.恋の煙
7.湯気
8.ヒラヒラヒラク秘密ノ扉

 ラストはシュノーケル。正直、全く聞いたことがなかったです。ギター&ボーカルが野暮ったい兄ちゃんで、アジカンみたいな曲をやってました。でもやっぱり最近の若いバンドの常で、演奏はこなれてて上手いし聞けるんだよね。彼らはチャットモンチーの「東京ハチミツオーケストラ」をカバーしてました。ぶっちゃけ言うとあまり強烈な個性は感じなかった。ドラムは上手かったけど。
 ラストのアンコールは全員ステージに登場してのスーパーセッション。関根(B)、小出(MC)、橋本(G)、シュノーケルのギターとドラムの人、が演奏隊。それ以外はダンサー。まずはBBB小出によるメンバー紹介。これが面白かったけどダラダラと長かった。収穫はチャット橋本の歌う「崖の上のポニョ」(かわいい!)。ファンキーな演奏に合わせて小出がラップし、ダンサーが踊るというものだったわけだけど、いい感じでゆるゆるなコール&レスポンスもあり、それなりに楽しめました。この3バンド、毎年一緒にやっているだけあって仲いいんだろうなという雰囲気がよく出ていた。その分慣れ慣れな内輪ウケになりかける部分もあったけども、こういうイベントだしいいんじゃないかと思う。一足早い夏休みって感じで、ほんわかな気分になりました。若いってのはある意味それだけで才能なんだと思った。