青春デンデケデケデケ。
- アーティスト: ASIAN KUNG-FU GENERATION
- 出版社/メーカー: KRE(SME)(M)
- 発売日: 2008/11/05
- メディア: CD
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歌詞はまだ社会に出ていない、あるいは出たばかりの若者の悶々とした(若干モラトリアム的な)心象をテーマとしていて、非常に青臭く青春している。それがかつての後藤青年の姿かというとそう言うわけではなく(そういう部分もあるだろうが)、第3者的な視点からショートストーリーを紡ぐように描かれている。『ワールド ワールド ワールド』や『未だ見ぬ明日に』では目の前の世界を塗り替えるほどのドラスティックな変化を喚起させる音楽への信頼と自信と決意をはっきりと示したアジカンだが、ここで描かれるのはそこに至る遥か前、目の前の世界が塗り変わってほしいと願うだけの、若き日の青春のひとコマである。どの曲も情感豊かで目の前に映像が浮かぶようなものばかりだ。こうした風景が描けるのも、これから先のアジカンがどこを目指しているのかが彼らの中ではっきりとしているからだろう。
僕は鎌倉には行ったことがないけれど、このアルバムを聞きながら江ノ電に乗るのもなかなかいいものじゃないのかなと想像する。個人的に最も気に入ってるのは「稲村ヶ崎ジェーン」。思わず顔がにやけてしまうほどにロックンロール。