読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

夢の狂宴。

THE BACK HORN × 9mm Parabellum bullet 「大惨事目眩大戦」
■2009/06/28@Zepp Sapporo
 9mmとバックホーンの対バン・ツアーであるこの「大惨事眩暈大戦」。このすごいツアータイトルはバックホーン山田の発案によるものらしい。僕のように2バンド共通のファンも多いだろうし、おいしいライブであるのは間違いない。
 各々1時間弱くらいのセットだった。だが、9mmの場合は前回のツアーが基本対バンツアーで、フルサイズのセットではなかった。それに比べると曲数も時間も若干多いくらいだったのでおなかたっぷりという感じだった。というか、これだけ暴れるライブ、90分とか2時間やられたら見てるほうも体がもたないと思う。新曲「Black Market Blues」も含むセットはインディー時代の曲も多く、盛り上がり必至のフェス仕様とも言える磐石なもの。これで楽しくなかったらウソだ。滝と中村の暴れっぷりは若干控えめ?とも思ったが、冷静に考えると普通におかしいレベルで暴れている。見ている側が慣れてきてしまっているのかもしれない。リードギタリストがステージ上でギターを弾かないことに慣れてしまうって、どんなバンドなんだ。しかし、それが9mmというバンドなのである。そして菅原のボーカルは見るたびにたくましくなっていく。デビューの頃はバックの演奏に声が負けてしまう印象もあったが、今では立派に拮抗している。メジャーデビューシングルの「Discommunication e.p.」に収録された30分のライヴ演奏と、最新シングルに収録された4/1代々木でのフリーライヴの演奏を比較するとよくわかる。個々の演奏も、音楽性も着実に進化を遂げてきているバンドである。まだまだ楽しみだ。ラストの「marvelous」から「Talking Machine」、「(teenage) disaster」の並びはインディー時代からの必殺の流れ。リミッター振り切れたまま、ブレーキ壊れた俺の心臓という感じで終了。
 個人的にはここですでにガス欠状態だったのだけど、さらにまだバックホーンである。どれだけカロリー消費の高い対バンなんだという感じ。バックホーンは、さすがに9mmほどの無軌道ぶりではないが、きっちり構築されたバンドの演奏と圧倒的なテンションでグイグイとフロアを掌握していく。もはや貫禄のステージである。最新作『パルス』から、というわけではなく、オールキャリアからの選曲はインディー時代の曲も含めた幅広いもので、いかに彼らの音楽がレンジの広いものであるか、またメロディーやアレンジも含めどれだけ進化を遂げてきたかを雄弁に物語るものだった。「美しい名前」のベースのアルペジオから、「コバルトブルー」でのクライマックスまで、静と動のコントラストも完璧である。ちょっと前までのバックホーンは、テンションが突っ走りすぎると空中分解してしまうそうなほどの危なさを内包していたような気がするが、ここ2,3年のライヴはいい意味で安定していて、堂々としたパフォーマンスである。どんな場面でも完全に自分たちの世界を作ることが出来る、一級のライブバンドになったという印象だ。
 両バンドとも互いにリスペクトしつつ、それでいて全く遠慮せずに自分たちの音楽をやりきったという、なかなかしびれる対バンライヴだったと思う。9mm・滝とバックホーン・菅波のギタリスト二人のプレイが一気に見れるという意味でも個人的には楽しかった。タイプは違えど、どちらも様々なテクスチャーとフレーズを駆使してシンプルなギターバンドの域にはとどまらないサウンドを作っている。おなかいっぱいでした。

■SET LIST(9mm)
1. Psychopolis
2.Vampiregirl
3.Hide & Seek
4.Black Market Blues
5.Mr.Suicide
6.Wanderland
7.The Revenge of Surf Queen
8.Trigger
9.Living Dying Message
10.farther
11.Faust
12.Supernova
13.marvelous
14.Talking Machine
15.(teenage) disaster
■SET LIST(THE BACK HORN
1. 幾千光年の孤独
2.フロイデ
3.野生の太陽
4.罠
5.舞姫
6.ひとり言
7.美しい名前
8.リムジンドライブ
9.涙がこぼれたら
10.コバルトブルー
11.刃
<アンコール>
12.サニー
13.無限の荒野