無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2009 in EZO(1)〜11回目の夏。

■2009/08/14@石狩湾新港
 満10周年、11回目のライジングサン。10年前はまだステージもひとつだったし会場も狭かったし、のどかなもんだったよなー、と昔のことを思い出しつつ。今年は前日まで出張だったので準備がほとんど進んでおらず、前日の夜から特急で荷物をまとめ、必要物資を買い出しに行った。それでも何とかなるものです。でもやっぱり忘れていたものはあって、当日の朝に買いに行ったりもしたのだけど。そんなこんなで例年よりも送れて会場に到着。昨年の反省を踏まえ、駐車場への誘導は無視し、一直線に最も近い駐車場エリアへと向かう。予想通り問題なく空いてる。来年からもこのパターンだな、うん。

 ここ数年、初日から悪天候に見舞われていたライジングサンだが、今年は基本的に雨は降らない予報。この日も曇り空ではあったが時折青空が顔を出すなど、暑くもなく寒くもなくちょうどいい天気。ただ風が強く雲がすごい速さで流れていく。天気は変わりやすいので予断は許さない。今年は入場ゲートの向きが変わり、道路沿いに並ぶ入場の列がそのままゲートに流れ込むようになっていた(前年までは道路とゲートが平行で、列が90°折れてゲートをくぐる形だった)。そのせいか、ゲート前の混乱は例年よりも緩和されたような気はする。ただ入場そのもののスピードはチケットのもぎりとリストバンド装着の手際に左右されるので、入場が劇的にスムーズになったとは思わない。僕たちが列に並んだのは開場少し前の約10時50分。ゲートをくぐったのが約1時間後。そこからテントサイトの引き換えはほんの5〜10分程度だったと思う。昨年は奥のムーンサーカス側のエリアにテントを張って、あそこまで荷物引っ張って歩くだけで疲れたので今年はサンステージ前のエリアを確保。でも、今年は入場ゲートの位置が変わり、ゲートからウチのテントエリアまで結構歩かされることになっていた。しかもねー、メシ食うところがこっち側ないものだからちょっと失敗した。アーステント近くのエリアの方がレストランもあるし利便性高かったな。来年以降会場のレイアウトが変わるのかわからないけれど、参考に。テントを張って時間は12時30分。余裕。一休みしてから食事に移動。橋を渡ってレッドスター近くのレストランエリアに行く。ここが、昨年までは結構びっしりと店が並んでいたのだけど、今年はちょっと減ってこじんまりしていた。その分アーステント側のレストランエリアがメチャクチャ充実していたんだけど。この時点ではそれを知らなかったものだから嫁さんと「店、少なくね?」「不況だから?」とかいろいろ勝手なことを言っていた。ロコモコ丼とビールで最初の食事。去年は雨がビールに注ぎ込む中急いで食べたのだった。それに比べれば今年はなんて穏やかなんだ。

 15時30分、今年最初のステージはレッドスターSPECIAL OTHERS。ちょっと後ろの方でまったりと聞く。生で聞くのは2006年末、アジカン横浜アリーナの前座で出てきたとき以来か。あれから一気にメジャーになったけど、独特の空気感は変わっていない。ゆるいテンポでグルーヴが作られていくんだけど、同じフレーズの反復がどんどんテンション上がっていってクライマックスに向かうときの気持ちよさは格別。ジャムセッションから曲を作ってるんじゃないかと思うけど、アレンジ力の高いバンドだなと思った。良かった。

 祭太郎は今年も元気。でも初日の時点で声がガラガラに嗄れてた。がんばれ。サンステージの方へ向かうと、ちょうどポリシックスが始まっていた。後ろの方で見る。今回は男性陣がパイロット、女性陣がCAのコスプレで登場。カヨの制服姿に萌え。これだけで、見た価値あるなー。正直最近はフォローしてないので、個人的には「New Wave Jacket」とか「each life each end」とか昔の曲の方が盛り上がるんだけど、いい意味で変わってないよね、この人たちは。逆にこういうテクノポップ的パンクみたいなのって、彼らのデビュー時より今の時代の方がストレートに受け止められるような気もするし。最後まで見てたけど、盛り上がっていた。
 その後、アーステント側のレストランエリアへ移動して軽く食事。前述のように、こちらの方が店が充実していて広い。コンビニもあるし、ドコモやら何やらの各種ブースも。にぎやかだ。嫁が食べた「黄金豚ソーセージ」ってやつが珠玉の美味さだった。会場内ぐるっと回ってグッズエリアで先行発売のグッズ引き換え等々行い、一度テントに。一休みした後アーステントに9mmを見に行く。ここで毎年ご一緒しているnyoさんご夫妻と合流。立ち話した後、時間近くになったところで僕は中央に移動。9mmのライヴは何度も見ているが、ライジングサンでは初となる。ともあれフェスは何度も参戦している歴戦のバンドだけに、余裕の展開であった。1曲目から「Discommunication」でトバし、セット中央の「Surf Queen」で若干落ち着きを見せただけで、残りはもれなく絶頂タイム、みたいな展開。そんなに前の方じゃなかった僕も圧倒的にもみくちゃだった。しかしすごいなこの全部クライマックス状態は。今の9mmっていつ見てもライヴはまず外さない。2本のギターのフレーズは完璧に色分けされて手ハーモニーもできている。ボーカルは線が太くなってバンドの音にも負けない。ギターとベースがどんなに暴れてもドラムは冷静にビートを刻むのでアンサンブルが崩壊することはない。こういう基本ルールというか展開の中、ひとつの形として9mmのライヴはすでに完成されてしまってると言っていいと思う。当然、この日も最高の1時間だった。ただ正直、この先どうする?どこまで行く(行ける)?という気がしてきた、最近。何か変えてくるのかもしれないけど、それもまた楽しみと期待。

9mm Parabellum Bullet
1.Discommunication
2.Termination
3.Living Dying Message
4.Heat-Island
5.Sleepwalk
6.We are Innocent
7.The Revenge of Surf Queen
8.Trigger
9.Keyword
10.Supernova
11.The World
12.Wanderland
13.Talking Machine
14.Black Market Blues
15.Punishment