永遠の4 REAL。
- アーティスト: Manic Street Preachers
- 出版社/メーカー: Sony Bmg Europe
- 発売日: 2009/05/18
- メディア: CD
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全体としてマニックスらしいエモーショナルなメロディーが耳に残るざっくりとしたロックンロールが多い。スティーブ・アルビニによるサウンドは非常にダイレクトで生々しいリアリティに満ちている。リチャードの詩はきちんと歌詞として体裁が整えられていない散文的な断片なので難解すぎて真意がつかめないものも多い。しかし、成熟を拒否した青い衝動がギラついた怒りと混乱をそのまま叩き付けたような言葉は今見てもリアルで、痛々しさすら感じる。ジェームスのボーカルは過度の感情移入を避け、淡々とリチャードの残した言葉をなぞっているように聞こえる。前述のように溌剌としたロックンロールが多いのだけど、初期や『ホーリー・バイブル』に回帰したような感覚はない。
あれから14年余りが経ち、リチャードの不在を乗り越え、40才になった彼らが現在鳴らしている音だ。このアルバムには無理をしているところがない。だからリチャードが「そこにいる」ような感覚になってしまうのだ。供養ではない、と言ったのはつまりそういうことである。