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無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

世界を変えるためにその1。

9mm Parabellum Bullet  Revolutionary Tour 2010
■2010/06/06@Zepp Sapporo
 フェスを除いたツアーでは最近は対バンものが多くてフルサイズの単独ライヴを見るのは結構久しぶりの9mm。どういうセットリストになるのかも含めて、非常に楽しみにしていた。いきなり新作タイトル曲「Revolutionary」で幕を開け、トップスピードに。この曲、もっと後半のクライマックスに置くのかと思っていたのでちょっと驚いた。「世界を変えるのさ/俺たちの思い通りに」という、アルバムでも屈指のキーフレーズを初っ端から叩きつけるという、あまりにもわかりやすいファイティングポーズ。そういうつもりでやるんだぜ、という彼らの気合が見える選曲だとも思った。
 演奏も圧倒的だったが、卓郎のMCがそれに対してギャップがあるのがやはり面白い。朴訥として、妙に丁寧な口調はとてもあんな獰猛な音を出すバンドのフロントマンとは思えない。しかし時々そのイメージを裏切るようにロックンローラーな顔が出るのがまたいいのだ。例えばこの日はこんな一幕があった。MCのときに黄色い声と共に「もっとしゃべってー」的な声が飛んだのだけど、卓郎は「うるせぇ、俺たちは曲を演奏しに来たんだ。演奏します。」と言って次の曲に行った。この「うるせぇ」という一言が、菅原卓郎というボーカリストのカッコよさを端的にあらわしていたんじゃないかとちょっと思う。
 かみじょうのプレイは安定感を増し、中村のベースもかなりクリアに鳴っていた。全体に、音量は大きかったが、それ以上に音の良さが際立つライヴだった。語弊を恐れずに言えば、洋楽のバンドのライヴみたいな音だった。そして瀧は完璧に現世代のギターヒーローの座を手に入れたと言っていいと思う。アレンジ、フレーズ、プレイの正確さ、動きの派手さ、どれを取っても素晴らしい。「暴れてギターを弾かない」という究極のプレイの中に、「ドラムセットに立って頭の上で手拍子」というバリエーションが加わった。ギタリストがギターを弾かないで手拍子、という図は、以前エレカシのライヴで石君が宮本にギターを取り上げられた時に見て以来だった。
 新作が中心ではあるが、『Termination』からの曲も多く、インディー時代含めて自分たちの曲をフルに活用してライヴをコントロールするという感じの流れだった。力任せにアクセル踏み続けるのではなく、きちんと緩急織り交ぜつつラストに向けての計算をしている部分も見えた。「Sleepwalk」から「Heat-Island」、「Battle March」と続く中盤はその肝と言える。「Black Market Blues」以降は完全に全部持ってけドロボーの展開で、やはり「marvelous」〜「Talking Machine」の流れは鉄板。「Cold Edge」で絞りつくしたかと思いきや、本編ラストにアルバム1曲目の「Lovecall From The World」を持ってくるという粋なセット。今の9mmというバンドが持っている世界観を凝縮したような、濃密な時間だった。しかもここがマキシマム、という感じが全くしない。いまだ上り調子。どこまで行くのか、本当に楽しみ。

■SET LIST
1.Revolutionary
2.Invitation
3.Vampiregirl
4.Living Dying Message
5.光の雨が降る夜に
6.Sleepwalk
7.Heat- Island
8.Battle March
9.どうにもとまらない
10.Finder
11.3031
12.命ノゼンマイ
13.The Revenge of Surf Queen
14.atmonphere
15.キャンドルの灯を
16.Black Market Blues
17.marvelous
18.Talking Machine
19.Cold Edge
20.Lovecall From The World
<アンコール>
21.Wildpitch
22.We are Innocent
23.Punishment