僕とフィル・コリンズと校庭で。
- アーティスト: Phil Collins
- 出版社/メーカー: Atlantic / Wea
- 発売日: 1990/10/25
- メディア: CD
- この商品を含むブログ (18件) を見る
この時期のフィル・コリンズはまさに「ザ・ハーデスト・ワーキング・マン・イン・ショウ・ビジネス」という感じの忙しさだった。ソロアルバム制作、ほかのアーティストへの楽曲提供やプロデュース(フィリップ・ベイリーとのデュエット「イージー・ラヴァー」も懐かしい)、バンド・エイドへの参加(「Do they know it's Christmas?」のドラムはフィルによるもの)、そして翌86年には本家ジェネシスのアルバム制作と世界ツアー。と、本気でいつ休んでたんだというくらい引っ張りダコだった。85年夏に行われたライブ・エイドでは24時間の間にロンドンとNYの2つのステージを掛け持ちするというとんでもないこともやっていた。
このアルバムは複数のグラミー賞を受賞するなど、彼の全盛期を代表するものだ。そして思い返すと初めて自分の小遣いで買ったLPレコードがこのアルバムだった(CDじゃないよ)。1998年に彼のベストアルバムが出たのだけど、そこでシンディ・ローパーの「トゥルー・カラーズ」をカバーしてて、あ〜もう80年代、って感じですごく懐かしかった。しかしこの人のソロアルバムのジャケットはなんで顔のアップばかりなんだろう。特にハンサムってわけでもないのに(愛嬌あるベビー・フェイスではあるけど)。今でもよくわからない。
- アーティスト: Genesis
- 出版社/メーカー: EMI Europe Generic
- 発売日: 2008/09/26
- メディア: CD
- この商品を含むブログ (8件) を見る
フィルのポップセンスが随所に散りばめられているものの、トニー・バンクスによるやや暗めでスペイシーな広がりを見せるシンセの音や緻密な曲構成は明らかにジェネシスのそれで、10分を越す組曲「DOMINO」などもありプログレ時代の感触をちょっと思い起こさせたりもする。そうした感触はフィル・コリンズのソロではなかなか味わえないものだった。本作が出た1986年当時、まだ我が家はアナログレコードの時代で、貸しレコードから録ったテープを毎日のように聞き狂っていた。フィルのソロやジェネシスに限らず、この頃聞いてた洋楽の曲は、ほとんどが歌詞もソラで出てくるくらい記憶に残っている。
ちなみに1986年はピーター・ガブリエルも5作目のソロアルバム『So』(これもまた名盤)がシングル「スレッジハンマー」とともに大ヒットとなった。因みに前年にはギタリストのマイク・ラザフォードもマイク&ザ・メカニックスとしてデビューし、「サイレント・ランニング」などのヒットを飛ばしていて、85〜86年はちょっとしたジェネシス祭りだったのをよく覚えている。やがてCDプレーヤーが家に来た時に最初に自分で買ったCDの一つがこの『インビジブル・タッチ』だった。それだけ思い出深く、いい音で聞きたかったんだと思う。まだ輸入盤が謎の細長い紙の箱に入っていた時代の話。