これでいいのだ。
- アーティスト: ギターウルフ
- 出版社/メーカー: KRE
- 発売日: 2010/11/24
- メディア: CD
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僕は「こいつらアホだな」という褒め言葉と共に大笑いできるものはすべからく最高のロックンロールである、と思っている。ギターウルフはその意味でいつだって最高のロックンロールだ。本作でも突き抜けている。「ドーベルマンナイト」の「ガウー」3連発や、「ファイヤーエイティーン」(しかしホント最高の曲タイトルだ)の「ア゙ーーーー!」絶叫シャウト、「コンクリートパンク」の「皮手!」など、聞き手を爆笑させるキラーフレーズには事欠かない。ゲラゲラ笑いながらライヴで熱狂するオーディエンスが、音の向こうから見えてくる。
ギターウルフの音楽は誰でもできそうなガレージパンクでありながら、そう簡単に同じことはできないだろう。様々な推敲と試行錯誤を経て、こういう形になっているに違いないのだ。インタビューやブログでのセイジさんの言葉は、何も考えずに突っ走るロックンローラーのそれでは決してない。これだけアホで笑えるロッケンロールを作れる人間は、まず例外なく頭がいい。僕にとってのギターウルフは、頭空っぽにして楽しむべき高度に知的なロックである。