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無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

スピッツの秘訣。

スピッツ  JAMBOREE TOUR 2011 “とげまリーナ”
■2011/07/15@大阪城ホール
 震災後、草野正宗の体調不良などもあり何度か公演が延期になっていたが、この日の彼の姿を見る限りそういった影響は感じられなかった。とりあえず、元気な姿を見ることができて良かった。スピッツのライブはいつもそうなのだけど、スピッツでしかありえない空間なのだ。もうメンバー全員40代半ばにさしかかっていながら、デビュー当時と変わらないような若々しさと爽やかさをたたえている。そこから逃げることなく、真正面からスピッツと向き合って作られたのが最新作『とげまる』だと思う。デビューから20年、結成から25年を経て、メンバーチェンジもなく、自分たちの音楽と向き合っていられるのはすごいと思うし、そういうバンドと年を重ねられる幸福を僕も含め、多くのファンが抱いているのだと思う。
 ライブのクライマックスは間違いなく「ガーベラ」から「新月」に至る流れ。サイケデリックとすら言える音像とスクリーンの映像の中、テンションが高まっていったところに「新月」の印象的なピアノのイントロが流れてくる。そこで歌われるのは「変わってみせよう 孤独を食べて 開拓者に」という、25年目にして露になったスピッツの獰猛な野心である。この展開がデビュー曲「ヒバリのこころ」の後に来るところがニクイ。
 『オーロラになれなかった人のために』から「田舎の生活」なんていうマニアックな曲をやってくれた。スピッツは定番のヒット曲をきちんと抑えると同時に、ツアーでは必ず何年もステージでやってない(ヘタしたらやったことがない)曲をサプライズ的にセットに入れたりする。これも、新鮮さを保つひとつの秘訣なのかもしれない、と思った。

■SET LIST
1.聞かせてよ
2.俺のすべて
3.恋する凡人
4.ビギナー
5.ロビンソン
6.幻のドラゴン
7.メモリーズ・カスタム
8.TRABANT
9.冷たい頬
10.猫になりたい
11.鳥になって
12.ナナへの気持ち
13.ヒバリのこころ
14.ガーベラ
15.新月
16.田舎の生活
17.シロクマ
18.夢追い虫
19.どんどどん
20.探検隊
21.けもの道
22.トンガリ'95
23.8823
24.君は太陽
<アンコール>
25.海とピンク
26.空も飛べるはず