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無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

Romanticが止まらない。

岡村靖幸 LIVE TOUR 2013「むこうみずでいじらしくて」
■2013/03/30@Zepp Sapporo
 シーン復帰後、岡村ちゃんのライヴは数回見ているが、毎度毎度新鮮な気持ちになる。現在の岡村ちゃんのライヴは構成やステージセット、バックバンドのメンバーも含めてほぼ固まっている。基本構成がきっちりあった上に、その都度新しいアレンジや遊びが取り入れられる。セットリストも、昔の曲や他のアーティストへの提供曲など、これもやはり毎度のように増えている。少しずつ、岡村ちゃんが完全体になってきている。その確信が、ワクワクにつながっているのだと思う。
 ステージに岡村ちゃんが登場した瞬間の歓声、嬌声、そして興奮。それが収まらぬうちの「カルアミルク」。この流れは鉄板で、一気に彼の世界に引きずり込まれてしまう。そのまま、終演まで離されることはない。どんなものでも、君にかないやしない。キレのある(そして絶妙にダサい)ダンスも、失笑とカッコよさが見事に同居したアクションも、ライヴの回数と共に自信を深めているような気がする。岡村ちゃんが一度袖に引っこみ、バンドセッションとダンサーパフォーマンスの後、本編後半へ。そしてついに、その瞬間はやってきた。何年振りだろう、岡村靖幸の純粋な新曲を聞くのは。待望の、本当に待望という言葉しか思いつかない新曲は、非常にポップなメロディーラインを持つ陽性なナンバーであった。アレンジのテクスチャーは違えど、例えば「Dog Days」や「ミラクルジャンプ」を初めて聞いた時の高揚感に近い。いいメロディーのサビだなあ、と思っていたら実はそれはBメロで、その後にもっとポップなサビが待ち構えているという、贅沢な構成の曲だった。リリース予定などはまだ無いみたいだけど、夏に向けて、例えば化粧品のCMやリゾートのキャンペーンソングとして使われても全く違和感のないような曲だった。とうとう、ついに。復活後の岡村ちゃんのネクストビジョンが見えてきた。ほんのちょっとだけど。でもファンにとってはそれがどれだけ嬉しいかということなのだ。
 バンドマスター白石さんによる岡村ちゃんを代弁してのオーディエンスとのコミュニケーションタイムもすっかり恒例となっている。今回は、30秒間観客が自由に岡村ちゃんへ思いのたけをぶつける、というものだった。ドラムセットの脇にちょこんと座り、満員の観客の思いを一身に受け止める岡村ちゃん。その表情は暗くてよく見えなかったけれど、きっと嬉しいような困ったような照れくさそうな顔をしていたのだと思う。「ロングシュート」「だいすき」というこれまた鉄板のクライマックスで本編は終了。
 最初のアンコールは、BUCK-TICK櫻井敦司ソロに提供した「SMELL」という意外な選曲で始まった。テンションの落ちない演奏とダンス、そして歌。ファンの贔屓目抜きにしても、復帰後初のツアーで見て以降、どんどん声が出るようになっている。高音できつそうだったりかすれていた部分も今回ではほとんどクリアされていた。2度目のアンコールは白いカーテンの前、エレピでの弾き語り。即興での北海道ベイベソングに続き、「友人のふり」。Bメロを完全に観客に任せてしまうパターンもおなじみであるが、この日唯一残念だったのはきちんと歌えている客が少なかったことだ。恒例パートなんだからちゃんとここは歌詞覚えておこうよ。その分自分は岡村ちゃんカラオケ100点の歌声でガンガン歌いました。前にいた人、びっくりさせてごめんなさい。ラストの「Out of Blue」まで約2時間半、岡村ちゃん充しまくりの濃密タイム。次に会う時は、この日のパフォーマンスをさらに超えてくれるものと信じている。
 因みに、この日はライヴの後日付が変わってから、OL KillerのDJライブも某所で行われた。そちらもまた、最高だったことを追記しておく。

■SET LIST
1.BU-SHAKA LOOP
2.カルアミルク
3.5!モンキー
4.どうなっちゃってんだよ
5.愛の才能
6.家庭教師
7.(Band Session)
8.生徒会長
9.ビスケットLOVE
10.イケナイコトカイ
11.(新曲)
12.ア・チ・チ・チ
13.Vegetable
14.聖書
15.あの娘僕がロングシュート決めたらどんな顔するだろう
16.だいすき
<アンコール1>
17.SMELL
18.うちあわせ
19.いじわる
20.マシュマロハネムーン〜セックス
21.モンシロ
22.Super Girl
<アンコール2>
23.北海道ベイベ
24.友人のふり
25.Out of Blue