無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2014感想(1)~私がオジさんになっても

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2014 in EZO
■2014/08/15-16@石狩湾新港

 16回目、42歳で迎えるライジングサン。今年もこの日がやってきました。前夜祭、飲みから帰宅して結局就寝したのが3時過ぎ。4時間くらいしか睡眠をとれず、やや不安な中出発。すすきので同行組を拾い、一路会場へ。今年は駐車券購入に出遅れて会場外駐車券になってしまった。計5エリア分のテントサイトで村を作ることになっていたので、お姉さま組を先に降ろし、シャトルバス組と合流してテントエリア引き換えてもらう作戦。残った野郎組で荷物を運ぶことにした。会場外駐車場からボヘミアン側の入場ゲートまでは徒歩で約10~15分程度。決して近くはないが、以前の駐車場だとこのくらい歩くこともあったのでさほど遠いとも感じない。むしろ、ゲートを入ってからヘブンズ側のテントエリアに行く方が遠い道のりである。
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カントリーサイン。的な。

 まだ人もまばらなレインボーシャングリラやレッドスターフィールドのエリアを歩き、橋を渡る。どんな屋台がどこにあるのかもチェックしながら歩いてると、いちごけずりの列が。まだ大して並んでないので、これはチャンスとばかりに先に食べることにする。顔ハメ写真まで撮って、いい大人が結構な浮かれっぷり。今年はいちごけずりはこことレッドスターカフェ横の2箇所出店していたが、メロンけずりがあるのはこのアーステント近くの方だけだったようだ。なので、メロンけずりをいただく。この時点では天気は多少曇っていて、朝は少し肌寒いくらいだったけど、だんだん気温も上がってきて昼間は過ごしやすい気候になりそうだった。一通り会場を見回しつつ、シャケのテントエリアへ。先行組もちょうど引き換えを終えたところだったので、合流。しばし休憩の後、早速テントを立てることに。男手が多いので割と早い。30分もしないうちに作業は完了。荷物を整理し、身支度を整え、まずは乾杯、そして昼食。
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かん、ぱーい!

 各々会場探索や見たいステージに向けて解散。僕はサンステージにてレキシ待機。昨年のレッドスターもチラッと通りかかってその盛り上がりを横目で見ただけで、実はちゃんと見るのは初めてだったりする。この頃には日差しがさし、かなり気温も上がってきていた。そういえば今回は最初にezorockとかの紹介なかったですね。主催者挨拶の後登場した池ちゃんはじめ100s時代からおなじみの玉田豊夢山口寛雄を含むバンドの面々。サンステージでの初日オープニング、そして大観衆に多少面食らっているという池ちゃんだったが、トークの切れはさすがで演奏前にかなり笑いを取っていた。たぶん1曲目の「きらきら武士」が始まるまでに10分近くは要していたと思う。くだらないMCに笑いながら、曲が始まって大観衆とともに「きらきら武士」歌いながら手を振っていたらグッと来てしまった。2曲目は池ちゃんが城の被り物を被って「ドゥ・ザ・キャッスル」。となると、この人が出てこなければいけない。城持狂兄(じょーじくるーにー)こと、怒髪天増子直純兄ィ。今回は怒髪の出演はないし、このゲストのためだけに来たらしい。お疲れ様です。3曲目の前にもゲスト登場。「アナ雪」のエルサのコスプレ(自前らしい)をしたエレキコミックやついいちろう氏。前日前夜祭であんなに盛り上げるDJをしたお人が(笑)。池ちゃんとの即興漫才は若干すべった感もあったけど、今回一番のネタ「倒れるだけで腹筋ワンダーコア」が思いのほかウケたので良かったのではないでしょうか。(本人たちはすべったら「少しも寒くないわ」で逃げるつもりだったようだ)ここまで3曲でほぼ30分が過ぎる。これがレキシのライブの基本的な時間軸らしい。4曲目「狩りから稲作へ」ではMC四天王こと、スチャダラBOSE氏が登場。収拾がつかなくなるトークとライブの脱線にちいちツッコミを入れる役どころ。それでも律儀に「腹筋ワンダーコア」にノッてくれるあたり、芸歴が長いというかわかってらっしゃる感がある。スタンディングエリアでは稲穂を持参している方々が結構いました。長いときは20分以上かかるこの曲、今回はそこまでは行かなかった気がします。それでも「高床式」「高岡早紀」から「劇団四季」「キャッツ」に至るまでコールアンドレスポンスもフルコースで決まり、大満足。個人的にはやついいちろうがステージを去るときの「みんなありのままでね!」がちょっと面白かった。初日はかなりレキシT率が多かった気もするし、フェスのオープニングを飾るにふさわしい賑やかしっぷりだったと思います。楽しかった。

■レキシ SET LIST
1.きらきら武士
2.ドゥ・ザ・キャッスルFaet.城持狂兄
3.年貢for you Feat.やついいちろう
4.狩りから稲作へFeat. MC四天王、やついいちろう
5.salt & stone

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最高な天気になってきたね。

 パスピエ見ようかどうしようかと思ったけど、レッドスターカーネーションLOVES森高千里へ。暑いのでビールが進む。カーネーションもまともにライヴを見るのは20年ぶりくらいだと思う。最初の4曲をカーネーションのみで演奏したが、渋さと年季の入った勢いみたいなものが入り混じって、すごくよかった。直枝さんも気合入っていたような気がする。「EDO RIVER」とか懐かしかった。1990年代半ば、カーネーション好きだった自分を思い出して聞いてた。この後登場した森高千里の印象が強いのでかき消されてしまったかもしれないけど、前半のカーネーションのセットと演奏が良かったことはきちんと書いておきたい。そして森高千里登場。・・・か、かわいい!!何だこのかわいさは。本当に僕より年上の、2人の子供がいる女性なのだろうか。信じられないくらいのかわいさとオーラ。あの鼻にかかった特徴的なボーカルは見事に往年のままで、カーネーションを従えて歌い踊るその様はまさに『非実力派宣言』当時の森高千里である。タイムスリップしてきたのかというくらい、スタイルも見た目も変わっていない。「私がオバさんになっても」を聞いていた同世代の女性はおそらく大多数がまごうことなきオバさんになっているだろうが、彼女のこの変わらなさは何なのだ。これを残酷な天使のテーゼと呼ばずして何と言おう。当時のヒット曲連発、というよりは、割とマニアックな選曲だった気もするけど、森高のチャーミングさが全てをアリにしていた。ラストは本人もカバーしたカーネーションの「夜の煙突」。このコラボを締めくくるにはこれ以上の曲はなかったと思う。彼女が歌っていたのは30分くらいだったと思うけど、その間みんな彼女に恋をしていたんじゃないだろうか。

カーネーションLOVES森高千里 SET LIST
1.Garden City Life
2.Real Man
3.ジェイソン
4.EDO RIVER
(以降、feat. 森高千里
5.17才
6.はだかにはなりたくない
7.薹が立つ
8.臭いものにはフタをしろ!!
9.うちにかぎってそんなことはないはず
10.夜の煙突

 その後、レインボーシャングリラに移動すると、ちょうどスチャダラパーのステージが始まっていた。バンド形式+DJというバックでのサウンドは非常にグルーヴィーで、時にロックンロール、時にソウルフルに、オールドスクール感をさらに増す効果的な演奏だったと思う。スチャダラは2010年にサンステージでやった時はスタンディングも満杯という感じではなかったし、ステージの広さに対し3人しかいない寂しさもあってすこし残念なアクトになってしまった。ゲストをたくさん呼んで盛り上げようとはしていたのだけど。そのときに比べるとステージもシチュエーションも今のスチャダラにマッチしたもので、コールアンドレスポンスもばっちり決まるし、ハコ全体の一体感もちゃんとバンドに味方していたと思う。「ブギーバック」のコーラスは観客全員での大合唱。ラストはちょうど夕暮れの時間にぴったりな「サマージャム2014」でセンチメンタルを喚起させる。ベテランらしいツボを抑えたステージで、安定感抜群だった。

スチャダラパー SET LIST
1.Under the Sun
2.ライツカメラアクション
3.More Fun-Key Word Feat.ロボ宙
4.Get Up & Dance
5.Fun-Key4-1
6.今夜はブギーバック(Smooth Rap)
7.ポンキッキーズ~大人になっても~
8.Shadows of the Empire
9.サマージャム2014

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サマージャム2014。

 日が陰ってくるとかなり気温が下がってきた。今年のRSRは昼と夜の気温差が激しかったと思う。夕食ついでに一度テントに戻って上着を着ることにする。初日サンステトリの電気グルーヴまで少しゆったり休む。ケツメイシの音が聞こえていた。
(続く)