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無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

NONA REEVESは永遠に。

NONA REEVES  2014『FOREVER FOREVER TOUR』
■2014/10/23@Music Club JANUS

 ノーナ・リーヴス、6月にリリースした新作『FOREVER FOREVER』のレコ発ツアーが夏を飛び越えて秋に東名阪で開催されることとなった。昨年春に前作『POP STATION』が出て、今年は2月に西寺郷太がファースト・ソロアルバム『Temple St.』を発表。この11月にはカバー・シリーズ最新作『CHOICE III』をリリースと、一気にリリースづいている。働きすぎじゃないの?と思う反面、もっとライヴもやってよー、という気持ちもあり。このリリースツアーは絶対行っておきたかったのでした。ステージに上がったメンバーはノーナの3人の他は村田シゲ(b)、真城めぐみ(Cho)、冨田譲(key)。
 基本的には、『POP STATION』と『FOREVER FOREVER』の最新2作からの曲を中心に、後半はライヴ定番曲も交えて、という構成。最新作からは全曲演奏した。ニューアルバムを引っさげてのツアーといっても、必ずしも全曲演奏するのが当たり前ではない。ライヴでの再現がアレンジ的に厳しい曲だってあるからだ。今回、全曲演奏したということは、つまり『FOREVER FOREVER』というアルバムがライヴを前提とまでは言わないまでも、バンド感やアンサンブルに比重を置いた作品ということじゃないかと思う。『POP STATION』が比類なきポップ性を前面に出してかっちりと作りこんだアルバムだったのと対を成しているとも言えるかもしれない。なので、この2作からの曲だけで進行した前半部も、物足りない感は全く無く、ノーナ・リーヴスというバンドの魅力がそれだけで全方位的に体験できるような時間になっていた。
 最新作でも大好きな「夢の恋人」からビリー・ジョエル「あの娘にアタック」へのオマージュとも言える「Weee Like It!!!」への流れは最高にキラキラしていたし、郷太氏が「子供の頃からこういう曲を歌いたいと思っていた」という「高層ビル」のソウルフルなAOR風味もじんわりと染みる。全編ワム!のカバーとなる『CHOICE III』からは「フリーダム」を演奏。イントロから、思わず声が出てしまうような完コピぶり。郷太氏の喉の調子が悪かったのか、サビのボーカルがファルセットでカーンと抜けるのではなく、オクターブ下げてたのが残念(アルバムでは、完璧でした!)。
 奥田氏ボーカルの曲、特に「君はザナドゥ」でのロックンロール感は楽しい。あのボーカルのキメにヤられる女子も多いのでは。「Jr」では小松氏のボーカルも決まり、三者三様、きちんと見せ場があるところがいい。小松氏はこの日、42回目のバースデー(同い年)。というわけで、途中ケーキが持ち込まれ、全員でハッピーバースデーを歌う一幕も。そして「ガガーリン」のインストルメンタルパートはこのまま永遠に踊り続けててもいいかもと思うくらいカッコよかった。サポート含め、バンドとしてすごくいいなと改めて思った。小松氏のドラムは、佐野元春&THE COYOTE BANDでも何度も見ているけれど、シンプルなロックンロールからファンキーなものからディスコ、R&Bまで何でもござれで、聞いていて色がつくよう。奥田氏のギターも、スローな曲では非常に艶っぽいし、キーボード主体の曲でも実にさりげなくいい音で鳴っている。ノーナの曲はポップセンスやソングライティングはもちろん、やはりメンバーのプレイヤビリティの高さもあってこそのものなのだと思う。ライヴを見るとそれが改めて実感できる。
 「最近はTwitterFacebookでわざと炎上する、炎上商法が増えてる!でもこっちは十年以上前からENJOY商法でやってるんだー!」と「ENJOYEE!」に。定番曲でのフロアとの一体感はやはりすごい。「待ってました!」とばかりに観客も前のめりになる感じ。本編ラストは「三年」でしっとり聴かせてからの、「休もう、Once More」。3人が全員ボーカルを取るこの曲は「ノーナって本当にいいバンドだな」と思わせてくれる。聞いていて思わず笑顔になってしまう。どんなライヴでもたいていは楽しかったと思えるものだけど、この日のノーナは幸福感に満ちていて、この音の中にずっといたい、この音が好きで良かった、と心底思えるものだった。音だけでなく、バンドの佇まいや周りのお客さんのヴァイヴスも含めて。
 MCでは「大学時代、18・9の頃からやってきて・・・親より長く一緒にいるよね」みたいなことをしみじみと言っていた。『CHOICE III』でワム!のカバーだけでアルバム作ってみて、改めて3人の音楽的齟齬がないことが確認できたという。「ノーナに関しては、音楽の方向性の違いとかで解散とかは、絶対にないから!」と郷太氏は力強く語っていた。インディーデビューから数えると、来年で20周年になるという。「10周年の時は何もやってなかったので何かやりたい」的なことも。ツアーなのか、大きな会場で盛り上がるのかわからないけど、今の彼らならどんなシチュエーションでもOKだと思う。
 終演後は特設サイン会も。ガガーリントートバッグにいただきました。ありがとうございました。
http://instagram.com/p/uf3RF8rF-2/
NONA REEVES@JANUS、最高でした!お疲れ様でした!

■SET LIST
1.Always On Your Side
2.夢の恋人
3.Weee Like It!!!
4.高層ビル
5.土曜の夜は”Happy Sounds”
6.Mr. Melody Maker
7.the sweetest girl
8.Dr. Too Much
9.Freedom
10.君はザナドゥ
11.Jr
12.ガガーリン
13.P-O-P-T-R-A-I-N
14.ENJOYEE!
15.LOVE ALIVE
16.三年
17.休もう、Once More
<アンコール1>
18.DJ!DJ!
19.Lucky Guy
<アンコール2>
20.パーティは何処へ?