年間ベスト的なもの~音楽編。
2014年も今日で終わりなので、今年聞いた音楽でこれというものを書き記しておこうと思います。アルバムとしてのセレクトになります。単純に聞いた順なので、特に順位とかはありません。
■『HIGH HOPES』 / BRUCE SPRINGSTEEN
- アーティスト: ブルース・スプリングスティーン
- 出版社/メーカー: SMJ
- 発売日: 2014/01/29
- メディア: CD
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■『RAY』 / BUMP OF CHICKEN
- アーティスト: BUMP OF CHICKEN
- 出版社/メーカー: トイズファクトリー
- 発売日: 2014/03/12
- メディア: CD
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ここ10年のバンプのアルバムでは一番聞きこんだと思うし、ライブも本当によかった。アリーナで大掛かりになったことで薄まった感は全くなく、バンプがバンプとして行くべき方向に進んでいるのがわかった。このアルバムも、そういうものになってると思います。詳しくは下記で書いた感想を。
You Can Change. - 無事なる男
■『飛ばしていくよ』 / 矢野顕子
- アーティスト: 矢野顕子
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2014/03/26
- メディア: CD
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ここ最近はライブ盤や弾き語りカバーアルバム、清志郎のカバーアルバムなどが続いていたので、ソロとしてオリジナルの作品は『akiko』(2008)以来となるのかな。ボカロPとして有名なsasakure.UKやAZUMA HITOMI、松本淳一(MATOKKU)、砂原良徳、ブンブンサテライツらとのコラボレーションにより製作されている。曲ごとの色合いも違い非常にハイテンションでカラフルなアルバムなのだけど、振り回されている感は全くない。きちんと中心に矢野顕子のピアノと声があり、彼らを従えている感すらある。その中で唯一彼女自身のプロデュースによるオフコースのカバー「YES-YES-YES」が耳を引く。この曲はyanokami時代にもやろうとしたことがあるらしいが、レイ・ハラカミにNGを出されていたのだそう。「このアレンジなら、文句ないでしょ?」と、矢野顕子はこの曲を作ったのだそう。泣ける。
■『レシキ』 / レキシ
- アーティスト: レキシ
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2014/06/04
- メディア: CD
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今年2番目に多く聞いたアルバムだと思います。最高にアホだけど、最高に素晴らしいポップアルバム。音楽で冗談をやるなら、まじめにクオリティの高いものを作らなくてはいけないというのはクレイジーキャッツの時代からの真理ですが、それを21世紀に受け継いでいるのがレキシと言えるのではないでしょうか。
レキシ - 年貢 for you feat. 旗本ひろし、足軽先生 - YouTube
■『小数点花手鑑』 / 小林大吾
- アーティスト: 小林大吾
- 出版社/メーカー: FLY N' SPIN RECORDS
- 発売日: 2014/07/02
- メディア: CD
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「ヒップホップ以降の吟遊詩人」と謳われる小林大吾の4年ぶり4枚目。作詞・作曲・アレンジ・プロデュース・ジャケットデザインまですべてを自身でやる究極のDIYアーティスト。R&B・ソウル・ジャズを基調とした人間臭いバックトラックに乗せ、自由自在なポエトリーリーディングが躍る。そこで語られるのはブラックユーモアに満ちた現代の寓話。お洒落で、時に鼻持ちならないほどのセンスに満ちた音楽。今回のリリックはこれまでよりもきちんと韻を踏んでヒップホップ的な定型に近づいていて、だからこそ彼の独自性が光る。
宇多丸のタマフル 2014年07月12日 ディスコ954「小林大吾スタジオライブ」ライムスター ...
■『Ghost Stories』 / Coldplay
- アーティスト: Coldplay
- 出版社/メーカー: Parlophone (Wea)
- 発売日: 2014/05/20
- メディア: CD
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今までのコールドプレイのアルバムに比べると地味な印象はある。たぶん、クリス・マーティンとグウィネス・パルトロウの別離が大きな影を落としていることも理由の一つだろう(アルバムジャケットはハートが割れたようにも見える)。それを内省的なラブソングに落とし込むのではなく、EDMのエレクトロサウンドに乗せて「ア・スカイ・フル・オブ・フォールズ」という今年イチのアンセムに昇華してしまうのがクリス・マーティンという人の業なのでしょう。こういう生き方はしたくないけど、美しい音楽を作る人というのはその分苦しまないといけないのかもしれません。
Coldplay - A Sky Full Of Stars (Official video) - YouTube
■『Songs of Innocence』 / U2
- アーティスト: U2,リッケ・リー,ボノ,ジ・エッジ
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2014/10/22
- メディア: CD
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新しいiPhone発売時に自動的にダウンロードされる、という発売方法が賛否を呼び、その騒動でアルバムの本質がぼやけてしまった感はあるが、そのまま通り過ぎてしまうのはこのアルバムにとっても聞き手にとっても不幸なことだと思う。少なくとも僕にとっては『How to dismantle an atomic bomb?』(2004)以来の傑作であり、21世紀以降のU2を語る上でも屈指のアルバムだと思っている。タイトル通り、彼らの少年時代、音楽を始める初期衝動に思いを馳せ、無垢な時代を思い返すようなアルバムになっている。曲がとにかくいいし、サウンドも若々しさに満ちたものになり、ボノのボーカルもいつになくはじけている感じがする。
U2 - The Miracle (Of Joey Ramone) - YouTube
■『THE PIER』 / くるり
- アーティスト: くるり
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2014/09/17
- メディア: CD
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今年個人的に最も「事件」だったのはこのアルバムかもしれない。獰猛で、理解不能で、聞くたびに違う音と意味が耳と頭に入ってくるような感覚。中毒性があり、それでいて(というか、だからこそ)最高にポップ。正直、ここ数年のメンバーが入れ替わりするようになって以降のくるりは何がやりたいのかわからなかった。正直今でもわからないのだけど、わからないままこんな傑作を作ってしまったという感じ。聞くものに驚きを与え、意識と視点を広げてくれると音楽いうのは、今の時代、僕のような年齢になってからはなかなか簡単に得られない。そういう意味で今年を象徴する重要なアルバムだと思います。
くるり-Liberty&Gravity / Quruli-Liberty&Gravity - YouTube
■『Syro』 / Aphex Twin
【Amazon.co.jp限定】Syro [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] 特典マグネット付 (BRC444)_000
- アーティスト: APHEX TWIN,エイフェックス・ツイン
- 出版社/メーカー: BEAT RECORDS / WARP RECORDS
- 発売日: 2014/09/24
- メディア: CD
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■『日出処』 / 椎名林檎
- アーティスト: 椎名林檎
- 出版社/メーカー: ユニバーサルミュージック
- 発売日: 2014/11/05
- メディア: CD
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椎名林檎 - 『ありきたりな女』 - YouTube
以上、オリジナル作品の部。以下は、コンピレーションとして今年最も聞いた2品を。
■Guardians of the Galaxy Original Soundtrack
- アーティスト: Original Soundtrack
- 出版社/メーカー: Imports
- 発売日: 2014/08/05
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12. Marvin Gaye & Tammi Terrell - Ain't No ...
■宇多田ヒカルのうた -13組の音楽家による13の解釈について-
宇多田ヒカルのうた -13組の音楽家による13の解釈について-
- アーティスト: V.A.,井上陽水,椎名林檎,岡村靖幸,浜崎あゆみ,ハナレグミ,AI,吉井和哉,LOVE PSYCHEDELICO,加藤ミリヤ,大橋トリオ,tofubeats with BONNIE PINK,KIRINJI,Jimmy Jam & Terry Lewis feat. Peabo Bryson
- 出版社/メーカー: Universal Music =music=
- 発売日: 2014/12/09
- メディア: CD
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最後に、今年のベストトラック(楽曲)を。
- アーティスト: 岡村靖幸 w 小出祐介,岡村靖幸,小出祐介
- 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
- 発売日: 2014/04/02
- メディア: CD
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岡村靖幸 w 小出祐介「愛はおしゃれじゃない」 - YouTube
以上、私的ベスト音楽編でした。2015年もいい音楽にたくさん出会えますよう。それでは皆様良いお年を。相変わらず更新頻度は低いと思いますが、やめはしないと思うので。ヒマな時に思い出していただければ幸いです。