読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2015 in EZO感想(5)

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2015 in EZO
■2015/08/15@石狩湾新港

 一旦ステージから離れ、一休みしてから再度サンステージ前に戻る。ステージ上にはドア、窓をはじめソファーやテーブル、本棚などが設置されている。「民生の部屋」と題された通り、部屋を模したセットに次々とゲストが来る趣向と予想。徹子の部屋のテーマが流れ、ドアから奥田民生が現れる。部屋に設置されたビールサーバーでビールをつぎ、ソファーに座って一言「こんばんわ黒柳徹子です」。フェスのメインステージとは思えないゆるい雰囲気の中、アコギを取り出し弾き語りで歌いだす。こんなシチュエーションで「イージュー☆ライダー」を聞ける贅沢。ほどなくしてインターホンが鳴り、最初のゲスト、Perfumeが登場。先ほどまで出演していたそのままの衣装で、郷土の先輩民生の部屋に遊びに来たのだ。ゆるゆるな会話の後、「レーザービーム」を共に歌う。口パクでない、生歌のPerfume「レーザービーム」を聞く機会などまずないので非常に貴重。そして、ソファに座ったまま振付をなんとなく踊る3人がとても可愛かった。
 続いてインターホンが鳴り、2組目のゲスト登場。その正体は、何と松崎しげる。大御所の登場に観衆も沸く。まさかである。楽屋裏で相当飲んでいたらしく、いたくご機嫌である。松崎しげるもギターをつま弾きながら即興で民生の歌を歌ったり、「オーバー・ザ・レインボウ」やビートルズを歌う。鼻歌レベルながら死ぬほど歌がうまいのがわかる。そしてサウスポーのギターも驚くほどうまい。長い芸歴は伊達ではない。そしてやはり、松崎しげるが出てきたからにはこの曲を歌わないわけにはいかない。というわけで「愛のメモリー」を熱唱。この時の民生は邪魔をしてはならぬとギターやコーラスも入れず、ただただうろちょろして聞き入るのみだった。その歌唱力と存在感に圧倒された後、3組目のゲスト登場。髪型がアフロだったので一瞬?となったが、トータス松本登場。前のゲストで緊張していたせいか、民生のトータスいじりが炸裂する。「なんでウルフルズでライジング出ないの?ジョインアライヴに出てるから?」など、きわどいトークも。「ええねん」「いい女」と2曲歌い、トータス退場。正直、松崎しげるの後のトータスは彼の歌がダメというわけじゃなく、ゲストの格やインパクトの点で順番が逆の方がよかったと思う。彼もやりにくかっただろう。その後は民生一人で2曲披露。時間を予定よりオーバーしつつの楽しい時間だった。おそらくは50歳を迎えた民生の特別ステージ的な感じだったのだと思うが、サンステージでこれをやるかというゆるゆるな企画だった。だからこそあえて、というのもあったとは思うけれど。願わくば来年以降はボヘミアンあたりでゆったりと同じようなことをやってほしい。ずっと聞いてたい。

■民生の部屋
1.夕陽ヶ丘のサンセット
2.イージュー☆ライダー
3.レーザービーム(w/ Perfume
4.即興・民生の歌(松崎しげる
5.Over The Rainbow(松崎しげる
6.I Saw Her Standing There(w/ 松崎しげる
7.愛のメモリー松崎しげる
8.ええねん(w/ トータス松本
9.いい女(w/ トータス松本
10.さすらい
11.風は西から

 民生の部屋が時間オーバーしたのでバックホーンには間に合わない。横目で見つつ、レインボーに行きTONE PARKでしばし踊る。ちょうどテイトウワが出てきたあたりでした。当初の目論みでは銀杏BOYSに行くつもりだったのですが、デフガレージに今年一度も入ってないということもあり急遽思い立って全く見たことのない打首獄門同好会に行くことに。ちょうどサウンドチェックが終わるところでした。準備が整い、登場するやいなや客席にうまい棒をガンガン投げ始めます。なんだこりゃ。そして始まったのはうまい棒の歌。昨年の溺れたエビの検査報告書ではかっぱえびせんを投げてましたが、今年はうまい棒です。その後も日本の米は世界一とか、岩下の新生姜の歌とかラーメン二郎の歌とか歌っていて、なんだかよくわかりませんがとても楽しい。テンション高くてガレージっぽいけど曲のテーマが前述の通りだし曲の展開がわかりやすいので初めて聞いた曲でも簡単に盛り上がれる。VJ?の人がいて曲名とか歌詞とかがディスプレイに映し出されるので「はいここサビ!」的なキメも一発でわかる仕掛けになってる。そういう意味でもすごくポップなバンドだと思いました。「最後の曲は、今の時間帯にぴったりの歌と北海道の歌と2曲用意してるんですが、皆さんどっちがいいですか」と観客にアンケート調査。結果、北海道の歌に。何かと思ったら「水曜どうでしょう」の歌だった。ありがとうございます。非常に楽しかったです。こういう知らないバンドとの出会いがあるからフェスは楽しい。

■打首獄門同好会
1.デリシャスティック
2.日本の米は世界一
3.まごパワー
4.New Gingeration
5.私を二郎に連れてって
6.How do you like the pie?

 ラストはアーステントに降谷建志を見に行く。初ソロアルバムがなかなか良かったので。バンドメンバーはkjの他はPABLO(G / Pay money To my Pain)、武史(B / 山嵐、OZROSAURUS)、渡辺シュンスケ(Key / Schroeder-Headz)、桜井誠(Dr / Dragon Ash)の計5名。ソロアルバム『EVERYTHING BECOMES THE MUSIC』では殆どすべての楽器をkjが担当していた。曲調も彼のセンチメンタルでエモーショナルなメロディーがフィーチャーされたものが多く、DAとは違う世界を広げたものだった。そのエモーショナルさがバンドで演奏されることでより強調されるようになっていたのが興味深い。気心知れた仲間たちとのアンサンブルはまるで何年もバンドをやっているかのような阿吽の呼吸を見せ、静かにクライマックスへと向かっていく。DAで無理してるとまでは思わないけれども、より素直に人間・降谷建志の姿が露わになったようなライブだった。

降谷建志
1.colors
2.good shepherd
3.angel falls
4.swallow dive
5.P board
6.dance with wolves
7.sleepin' bird
8.stairway
9.for a little while
10.one voice

 終わった途端、「テンフィに急げ―――!」と袖に消えるkj。すでにサンステージではトリの10-FEETが始まっている。遠巻きに音を聞きつつ、のんびりとラーメンを食べることに。東の空は白んできていた。楽しかったお祭りも終わる。毎年、朝日を見るのは高揚感とともに寂しさが強く残る。ライジングサンというフェスは自分にとって本当に特別な場所で、毎年この場所に帰ってくることを楽しみにつまらない日常を生きていると言ってもいい。ひとりで参加していた時も、奥さんと来ていた時も、仲間と過ごす今も、それは変わらないのだ。また一年、頑張って生きて行こうと思います。今年も楽しかったです。ありがとうございました。また来年。
(了)
https://instagram.com/p/6alAo7LF6m/
朝は来る。