進化の足音。
- アーティスト: ザ・クロマニヨンズ
- 出版社/メーカー: BMG JAPAN Inc.(BMG)(M)
- 発売日: 2008/10/15
- メディア: CD
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意味が無いようでいて含蓄に富みユーモアのある言葉は冴えている。ヒロトの体のように体脂肪率一ケタ台間違いなしの純度の高いロックンロールであることは確かだ。特にシングルの「エイトビート」と「スピードとナイフ」は白眉。これらと同じテンションを他の曲にも求めるのは酷なのかもしれないが、シングルと他の曲の差が大きいような感じもする。ヒロトとマーシーの作る曲が素晴らしいのはわかっているのだけれども、それが20年以上続いていると聞いているほうも麻痺してきてしまうのかもしれない。ヒロトとマーシー7曲づつで14曲。ハイロウズから続くアルバムのパターンもそのままだ。この辺も、こだわりはあるのだろうけど、若干アルバムが冗長と言う気もしなくはない。昔だったら46分テープで十分収まるような、10曲くらいでスパッと終わるアルバムを聞いてみたい気もする。
シンプルではあるが、当初のインパクトに比べるといろいろと荷物が増えてきている感じがするのだ。原人が道具を使い、火の使い方を知ったように、徐々に文明的になっていると言うか。アルバムタイトルもそういうことなのか。このまま行くと、ハイロウズが自家中毒を起こしてしまったような袋小路が将来クロマニヨンズにもやってくるのだろう。その時、ヒロトとマーシーはどうするのだろうか。また全てを捨てて裸一貫で原点に立ち戻るのだろうか。まあ、今のうちは余計な心配なのだろうけど。と思いつつ、過去2作の感想(id:magro:20061214/id:magro:20071130)を読み返していたら、同じようなことを書いていた。残念ながら僕の文章は進化していないようだ。