AC/DCだョ!全員集合。
- アーティスト: AC/DC
- 出版社/メーカー: Sony/Bmg Int'l
- 発売日: 2008/10/20
- メディア: CD
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AC/DCの8年ぶりの新作が素晴らしいのは、まさにドリフのコントに通じるものだ。シンプルで力強いリフに、わかりやすい歌詞とコーラス。そしてそれを支える鉄壁のアンサンブル。AC/DCをAC/DCたらしめてきた王道の要素がそのままで磨き抜かれている。今回は曲作りを入念に時間をかけて行ったらしいが、確かに捨て曲・つなぎの曲のようなものは無い。クライマックスがずっと持続するような、テンション高い興奮が矢継ぎ早に襲ってくる。そんな中、珍しいアンガスのスライド・ギターが聞ける「イナズマの五月(Stormy May Day)」がちょっとしたアクセントになっている。
プロデュースはブレンダン・オブライエン。個人的に彼はロックギターを最もカッコよく聞かせるプロデューサーの一人だと思うのだけど、アンガスのギターリフにまさにずっぱまりである。この組み合わせが今まで無かったのが不思議なくらいだ。一念岩をも通すというが、まさに岩(ロック)を貫いた王道。キャリア30年以上の大ベテランがここに来て過去の名作に匹敵するアルバムを作ってしまうのだから恐れ入る。あと、アルバムタイトル『悪魔の氷』をはじめ、収録曲の邦題はすべてギターウルフ・セイジ氏がつけている。これも往年のAC/DCの(というか、洋楽の)ムードを醸し出していていいと思う。