R.E.M.と僕。
- アーティスト: R.E.M.
- 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
- 発売日: 2001/05/14
- メディア: CD
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前作『UP』で3人編成となったR.E.M.。エレクトロニクスとアコースティックを絶妙にブレンドしたサウンドは全く違和感なく、この編成での完成形と言ってもいいだろう。メロディーの充実さもここ最近では最高だ。すごく自然に聞ける、いいアルバムだと思う。そう、自然に聞けてしまうのだ。滑らかで完成された音は僕の耳に引っかかることなくするっと抜けていってしまう。それが、すごく寂しい。
94年の『モンスター』を最後に彼らは自分たちを取り巻く狂騒から自ら距離を取った。実際、既に彼らは「世界で最も重要なバンド」ではない。しかし、マイケル・スタイプの声は僕にとって、自分を見つめるときにやはり今でも必要なものなのだ。寂しいと思いつつもこのアルバムを何度もリピートしてしまうのは、そういうことなんだと思う。何を聞いていいか分からなくなったときにいつでもそこに立ち戻るバンド。僕にとってのR.E.M.はきっとこれからもそういうバンドであるのだと思う。
確かに寂しい。でもこのアルバムを嫌いになることはできない。