無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

オールスターまでもう少し。今季のレギュラーシーズンもおおよそ折り返し地点を過ぎたわけですが、個人的にここまでのシーズンを振り返って予想外だったこと、印象に残ったことをいくつか考察してみましょう。

まずは東カンファレンスから
■ネッツ、76ersもたつく
ネッツはインサイドの切り札としてアロンゾ・モーニングを補強するもあえなく腎臓疾患再発で引退に。チームとしては昨年以下の戦力でしかなく、プレイオフには進めてもファイナルは厳しい。シクサーズもグレン・ロビンソンを補強したのはいいけれど、結局アイヴァーソン頼みのチームであることには変わりない。彼が健康でなければプレイオフで勝ち進むことは難しいだろう。とは言え5割を切る今の成績は情けない。両チームともトレード期限までに何らかの手は打つのかもしれませんが、今年の東カンファレンスはペイサーズピストンズで決まりですね。この2チームの戦い方は今のイースタンでは頭ひとつ抜けてる。100%の状態なら、ファイナル制覇もあるかもしれません。
■マジックぼろぼろ
なんとかプレイオフに進んでいたここ最近のマジックだけど、結局はトレイシー・マクグレディの個人能力による所が大きかったわけで。彼が勤続疲労を感じさせる今シーズン、いきなりチームの連敗記録を更新してしまうほどにダメダメなのはさすがに驚いた。それはチームをまとめるベテランのキャプテンシーがないのも大きな要因でしょう。戦力として他のチームより特に劣っているとは思えないのだけどね。(でも今年はプレイオフはダメですね)
レブロン
注目の新人レブロン君ですが、ここまで平均得点20ポイントを超え、アシストでもNBA全体で20位以内に入る健闘ぶり。彼に頼らざるを得ないキャバリアーズの事情もあるが、高校卒の新人としては先輩であるケビン・ガーネットコービー・ブライアントの一年目を軽く凌駕する、NBA史上最高の高卒ルーキーといって差し支えないでしょう。しかし、そんな才能1人でチームが上昇するほど甘い世界ではなく、キャブスは今年も下位に低迷中。新人王はナゲッツカーメロ・アンソニーとの一騎打ちでしょうが、個人的には個人の能力だけでならレブロン君に軍配。あのジョーダンだってプレイオフに進むまでに4年かかったんだし、長い目で見てあげましょう。
続いて西カンファレンス。
ナゲッツ躍進
レブロン君と新人王を争うルーキー、カーメロ・アンソニー君が期待以上の働きをしていることもあるにせよ、それにしても昨季リーグ最低勝率だったチームがここまで5割強、強豪ひしめくウェスタンでいまだプレイオフ圏内にいるという事実はフロックでは片付けられないでしょう。得点でもリバウンドでもアシストでも、特にリーグを代表するような突出した成績をあげている選手がいるわけではないのだけど、チームとしてバランスよく成り立っているという印象。平均二桁得点をあげている選手が5人いるというのがそれを物語っている。インサイドのマーカス・キャンビー(勉族)が今のところケガなく出場しているのも大きい。勝ち進むのは難しいだろうけど、プレイオフに進めば面白い。
グリズリーズ躍進
これまた、チーム創設以来一度もプレイオフ進出を果たしていないお荷物チームが今季は大健闘。プレイオフ圏内で激しく争っている。強豪チームからも勝ちを拾える強さが今季は印象に残る。ここも前述のナゲッツと同様、スター選手がいるわけではなくインサイド、アウトサイド、バランスのいいチーム編成が効を奏している。特に今シーズンはブレイザーズからボンジ・ウェルズを補強してここ一番の得点力と、心強いシックスマンの存在を得た。経験のないチームだけにシーズン終盤のプレイオフ争いでがんばれるかは未知数だけど、大きなチャンスだと思うのでなんとか初のプレイオフ進出を果たしてもらいたい。
レイカーズはチャンピオンになれるか?
シーズン当初はこりゃあ間違いないなと思わせる快進撃だったけど、シャック、コービー、マローンとケガ人続出で現在は足踏み状態。さすがにペイトン+控えメンバーではおぼつかない。プレイオフにはきっちり照準を合わせてくるだろうけど、それでも絶対ではない。昨季王者のスパーズも絶対的な力がないし、逆に新戦力によって安定感を増したウルブズ、ウェバーなくともストヤコビッチ中心に戦力の低下を感じさせないキングスがいる。今の段階では、レイカーズを含めこの4チームでファイナル進出が争われることになるでしょう。マーヴェリックスは今季も残念ながらダメ。前述の4チーム、どこと当たるにせよ勝てないでしょうね。