エレカシの歩みは進む。
- アーティスト: 久保田光太郎,Pymiersher Light,宮本浩次,エレファントカシマシ
- 出版社/メーカー: フェイスレコーズ
- 発売日: 2004/09/29
- メディア: CD
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1曲目「平成理想主義」から、ギリギリと軋むようなソリッドなロックが押し寄せてくる。アグレッシブではあるが、決して聞くものを萎縮させるような攻撃性はない。「きっと簡単なことさ/まだ歩みとまらないさ」そんな言葉で、自らが手にした確信を宮本は鳴らすのである。「夜と朝のあいだに...」のような決して現実逃避ではない、内に秘めた熱を持つようなセンチメンタリズムも白眉。僕は前作『扉』や本作に『生活』や『エレファント カシマシ 5』の頃の匂いを感じることがあるのだけれど、その当時と今が違うのは当たり前だけれども宮本もメンバーもミュージシャンとして、そして人間として成長したということだ。「何をどう鳴らすか」ということに悩むことはあっても、決してその先の道を見失っていない。デビュー15年を超えたバンドがこうして何度目かの「新しい季節」を迎えていることは驚くべきことだと思う。