暗黒の生を祝福せよ。
- アーティスト: THE BACK HORN,松田晋二,菅波栄純,山田将司,岡峰光舟,林慶一
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2007/05/23
- メディア: CD
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前作で「生きること」、生活そのものをテーマにし始めた彼らは、本作でもっと深く、「生」というものを描いていると思う。当然、その裏には「死」があるわけで。以前はいつ死んでもかまわないくらいの勢いで暴走していた彼らが、しっかりと闇を見据えた上で、どんなに罪深い生を送っていたとしても生そのものは美しく祝福されるべきものであるというところに行き着いている。デビュー時からずっと聞いてきた人間としては、ここに至る道程はかなり感動的である。菅波だけではなく各メンバーそれぞれが歌詞を書いているが、内容的にどの曲も一貫した幹があるところを見ると、メンバー間で共有している世界観・ビジョンというものが高いレベルで統一されているのだと思う。これまでになくバンドアンサンブルが安定しているのはそんなところも関係しているのかもしれない。しかし、根っこは非常にどす黒い暗黒の沼のような感情から音楽と言葉を紡いでいるバンドだと思うのだが、こういう境地に至ってしまうというのは本当に興味深い。以下、ライヴツアー感想へと続く。