無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

[RSR]RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZO(3)〜ふんどし祭り。

■2008/08/16@石狩湾新港
 汗だくで目が覚めた。時刻は8時半。テントの中が暑い、ということは、太陽が出ているということ。予報通り、晴れた。一安心。しかし、空の半分は黒い雲に覆われていて予断を許さない。事実、午前中は一瞬だが霧雨が降ることもあった。なにこのツンデレ天気。晴れるならはっきり晴れなさいよ!まあ、基本的には晴れたわけです。ムーンサーカス側のテントエリアは比較的人数が少ないので、朝の水場もそんなに混雑しない。洗顔、歯磨き、着替えを済ませ、まずは朝メシ。たこ焼きとジンギスカン丼。晴れた日に朝から飲むビールは最高に美味い。この一杯のビールのために生きていると思えるほどさ。
 
 天気も良いし、ひとまわりぐるっと会場を歩き回ることに。日差しが強くなってきて、だんだん暑くなってきた。そんな中歩くと汗をかく→喉が渇く→ビールという必殺の三段論法で飲みながら歩く。最高です。スペースシャワーTVのブースでフリースローにチャレンジするが、1本しか入らず。でもロゴ入りビニール袋をブース前で無料配布していた。スペシャ結構太っ腹だ。ぐるっと会場ひと回りして再びスペシャブースに来ると鹿野淳氏がマイク持って立ってた。声はかけなかったが。アーティストをゲストに迎えての生放送もあるけど、ライブとかぶっているので見れない。残念。タワレコブースでタオルもらったりしつつ、一度テントに戻る。本日の一発目は5年ぶりのサンステージ怒髪天。準備整えてテントを出たところでカメラを持ってウロウロしている不審者に声をかけられる。スペシャのドキュメンタリー取材らしく、話聞かせてもらっていいですかとのこと。まだ時間には余裕あるので夫婦でカメラに写ってきました。カメラマンのお兄ちゃん暑い中ご苦労様でした。あんまり面白いこと言えなくてごめん。でも、その兄ちゃんが取材した中では10回連続参加者は珍しかったようなのでもしかしたらちょっとは使われたりするかも。

 そう、今回はライジングサン10回記念なのだ。もうそんなになるのか、という感じもするが、毎年当たり前のように参加していた身からすると実はそんなに実感がない。会場内を歩いていても、それほどお祝いムードもなかった。しかし、この怒髪天のステージで改めて10回目という事実を突きつけられることになった。バンドは全員着流しで登場・・・と思いきや、その後ろから出てくるわ出てくるわふんどし一丁の男たちが!そして増子兄貴はふんどし男たちに担がれた神輿に乗って登場。担いでいる中にはあの祭太郎もいる。「オラが町のフェスが10回目記念で盛り上げなくてどうするんだ!」とばかりに祭りだワッショイ的なムードを一気に作り上げてしまった。さすが増子兄貴。さすが怒髪天。5年前に「今年最大の冗談、怒髪天サンステージ!」を見事にやり遂げた男たちが、今まさに再び壮大な冗談劇を繰り広げようとしているのだった。ワンマンでやるときのようなシリアスモードは一切無し、とにかく祭りだ騒げと言わんばかりにアッパーな曲をストレートにぶちかます。「酒燃料」でも「ロクでナシ」でも、観客は決めのフレーズで拳を上げ、共に叫び、歌い、大笑いするのだ。「ドンマイビート」では出番を控えたビークルのケイタイモがキーボードでゲスト参加。怪しい動きで盛り上げる。MCもいつものごとく絶好調。僕と嫁はステージまん前のモッシュエリアにいたのだが、増子兄貴はそこを指して「もうね、顔見ないでもわかる。ここにいるヤツらは全員ダメ人間です!」その通りです。そんなダメ人間でも何もしなくていい、生きてるだけでいいんだ、という新曲を披露。当然初めて聞く曲だったのだけど、なぜか決めのフレーズでばっちりバンドと客の動きが合ってしまうというのもまた素晴らしい。極めて曲の展開がわかりやすいから、ということなのだけど、つまりそれは誰の耳にも届き覚えやすいということだ。ラストの「サスパズレ」は当然、見ている人間全員で手を振っての大合唱。そしてふんどし野郎どもも再登場。途中増子兄貴の指揮で全員ステージに尻を向けてペチペチ叩き出すという、壮絶な光景が展開されたのだった。いやあ笑った、楽しかった。さすが怒髪天である。午前中、怒髪天のTシャツを着て会場を歩いていたらいきなり「怒髪天ファンですか?これあげます」と女の子から怒髪天の缶バッヂをもらった。あの時の「こんなものいらねえよ」みたいな顔でゴミを捨てるようにバッヂをくれた彼女にも「ラーララーラー」の大合唱が届いているといいのだけれど。きっと届いているよね、うん。

怒髪天 SET LIST
1.酒燃料爆進曲
2.夕暮れ男道
3.ロクでナシ
4.アストロ球団応援歌
5.ドンマイビート(with ケイタイモfrom BEAT CRUSADERS
6.宿六小唄
7.ビール・オア・ダイ
8.生きてるだけでOK(※新曲)
9.サスパズレ
(※)新曲タイトルは適当予想です

 でも本当に、怒髪天インパクトは大きかったようで、この後昼飯を食べているときに隣の若い兄ちゃんたちから「怒髪天行ったんですか?楽しかったですよねえ」と話しかけられたりもした。マジで、今年のライジングサンであれ見なかった人はある意味負け組だと思う。昼過ぎ、最も暑い時間帯になってくるとさすがに夏っぽい。かき氷が美味い。今年はあまり連続であっちからこっちとライヴを見続けるようなことがなかったせいもあって、非常にまったりとした時間もあり体力的にも余裕を持ちつつ過ごせた気がする(なまじ余裕があったばかりに後で後悔するのだけど)。


 モンパチが終わる頃を見計らって再びサンステージへ。カトウタロウとマシータによるライヴの注意(要は写真とか撮るなよ、と言うヤツ)の後バンドが登場。「おま○こたせいたしました、ビートクルセイダーズです!」というミもフタもない挨拶。新作『popdod』から「TIME FLIES,EVERYTHING GOES」でスタート。その後「HIT IN THE USA」、「ISOLATIONS」と続き、決して新作中心と言うわけではなくコンパクトなベストヒットステージという印象。当然「おまんコール」も会場全員(女性だけもあり)で合唱するなど、オヤジプレイにも磨きがかかっている(要はいつも通り)。「FOOL GROOVE」の後、ゲストコーナーと言うことで、先ほど出番を終えたばかりの怒髪天が登場。増子兄貴だけの予定だったようだが、全員出てきた。増子兄貴のボーカルで怒髪天の「ヘベレ・ケレレ・ヨー」を演奏。怒髪天の他のメンバーは踊っているだけ。そして曲のタイトル通り増子兄貴酒入ってなかったかな?いい感じでした。続いてのゲストは昨晩出番を終えているブッチャーズの吉村秀樹。個人的にはおお!と思ったのだけどリアクション薄かったなー。今のビークルのファン層とブッチャーズでは重ならないんでしょうね。新作でもギターにゲストで参加した「SUMMEREND」を演奏。北海道はこのライジングサンが終わると一気に秋の空気になるような気がするのだけど、太陽が傾きかけてきた時間帯にもピッタシでセンチメンタルな気分を演出していた。ラスト3曲は一気に突っ走っての大盛り上がりだったが、インディー時代の懐かしい「BE MY WIFE」をやってくれたのは個人的に大感動。この曲が入ってるアルバムで初めてビークルを知ったので。ライジングサン10回目、ビークルデビュー10周年、というこじつけっぽい繋がりでこちらもまたお祝いムードだった。あ、もうひとつ、マシータにお子様が誕生したそうで。おめでとう!

BEAT CRUSADERS SET LIST
1.TIME FLIES,EVERYTHING GOES
2.HIT IN THE USA
3.ISOLATIONS
4.CHINESE JET SET
5.DAY AFTER DAY
6.FOOL GROOVE
7.ヘベレ・ケレレ・ヨー(with 怒髪天
8.SUMMEREND(with 吉村秀樹from bloodthirsty butchers
9.TONIGHT,TONIGHT,TONIGHT
10.BE MY WIFE
11.CUM ON FEEL THE NOIZE