ジャケットは鳥人。
- アーティスト: Them Crooked Vultures
- 出版社/メーカー: Interscope Records
- 発売日: 2009/11/17
- メディア: CD
- 購入: 1人 クリック: 23回
- この商品を含むブログ (16件) を見る
あの再結成ライヴにおいて、(おそらく解散以来初めてと言っていいほど)正面からツェッペリンという名のロック・モンスターに向き合ったジョーンズは、自らのプレイヤーとしての衝動を抑えられなくなったのだろう。ロバート・プラントが頑なに拒んだためにツェッペリンのワールドツアーも立ち消えとなり、彼の衝動をぶつける場が無くなってしまったところに、このバンドの話が来たのだと思う。技術は衰えていないにしても、決してロックの最前線にいたとは言えないジョーンズが、デイヴやジョッシュと火花を散らすやり取りを実現できたのは件の再結成でツェッペリン的なるもの、つまりはロック・バンドのいちプレイヤーとしての真髄に彼が再度触れたということなのだと思う。
恐らくはきちんと形のあるメロディーが最初にあったわけではなく、延々とジャムっているうちに誰ともなく弾いたリフが曲を牽引していくような作り方をしていったのだろう。どの曲も印象的なリフと、それを支えるどころか崩して建て直すような強引なリズム隊の駆け引きが味わえる。ブルースを基調にしたジョッシュのボーカルも味があって渋い。玄人好みの音なのかもしれないけど、このカッコ良さは異常。