リップ。それぞれの個と公。
- アーティスト: RIP SLYME,RYO the SKYWALKER
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージックジャパン
- 発売日: 2003/07/16
- メディア: CD
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フミヤという人の才能は本当にすごい。多分この人、クラシック書けって言ったら書けちゃうような、根本的に音楽家なんだと思う。それぐらい有り得ない音が鳴っている。そしてPESって人の孤独と闇は僕が思っている以上に深い。
フミヤのトラックにしろ、各MCのリリックにしろ、この人たちがそれぞれやっていることは決して他のメンバーにはやさしくない。というかむしろ、「これに対してお前ら、どう返してくる?」くらいの挑発的な匂いすら漂う。それに対して、「これでどうだ!」っていう答を各メンバーが返している。究極的にインディビジュアルであるからこそ、究極に個々が切り離せないものになっているという、そんなリップならではのバンド・マジック溢れる傑作だと思う。ポップだとか楽しいとか切ないとかワクワクするなんてのは彼らにとっては前提だ。そうしようと思って四苦八苦している人は、これ以上いくらやっても追いつけやしない。