愛がなくちゃね。
- 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
- 発売日: 2006/04/19
- メディア: DVD
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エリック・バナ演じる科学者ブルース・バナーと、その父親との関係、そしてバナの元彼女であるジェニファー・コネリーとその父親との因縁、などが絡み合いドラマは進行していくのだけど、マッド・サイエンティストであるバナーの父親(ニック・ノルティ)がイマイチ何を考えているのかよくわからない。彼がドラマの中では唯一と言っていい悪役なので、そこの芯がぼやけては主人公の行動にも感情移入しにくい。これは脚本の問題だと思う。フルCGのハルクが大活躍しはじめてからは人間エリック・バナは裸で苦しんでる演技ばっかりでこれがまた主人公の考えが見ている側に伝わりにくい。台詞が無いハルクの「演技」にも限界があるわけで、リアリティを追求するあまり逆にドラマの核が見えにくくなってしまったかなという印象。映像はすごくきれいだったんだけれどもね。もったいない。そもそも監督にハルクというキャラクターに対する思い入れ、愛情がどのくらいあったのだろう。ティム・バートンの『バットマン』にしろ、サム・ライミの『スパイダーマン』にしろ、監督の原作に対する思い入れがあるからこそだと思っている僕としては、そこが気になった。
怪物になったバナをかばい、思い続けるジェニファー・コネリーはキュートで魅力的で○。ニック・ノルティも一昔前のマッチョなイメージとはうって変わってヤバイ変人ぶりはなかなかだったと思う。個人的には、もっとハルクが大暴れするシーンを見たかったんだけど。『デアデビル』もハズれたみたいだし、アメコミヒーローものはそろそろ食傷気味かな?という気がしてきました。