無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2006 in EZO(1)〜雨の慕情〜

■2006/08/18@石狩湾新港
 川崎に単身赴任中の僕は札幌の天気については当然知らないわけだけど、聞くところによれば7月から8月にかけての札幌は本当に晴天続きだったそうだ。ところが。この、RSRFESの2日間に限って、ホントにピンポイントでここだけ、雨だったのだ。僕が前日に会場の下見に行った時は確かに晴れていた。絶好のドライブ日和、フェス日和でこの天気が続いてくれよと祈ったのだけど、天気予報どおり、その日の夜から大雨になった。朝になっても、雨は降ったり止んだりの曇天。ここ数年、ホントに天気に恵まれない。雨対策の用意を万全にして、今年も朝から出発。
 9時過ぎに会場に到着。あっさりと会場に近い側の駐車場に入る。荷物を持って入場の列に並ぶが、大体グリーンオアシスが目の前に見えるくらいの位置。行った人は分かると思うけど、そんなにゲートから離れていない。開場1時間半〜2時間前くらいに行ってこのくらい。大体毎年と変わらないくらいのいいペース。待っている間に雨が降らなかったのは救い。ほぼ定刻に開場。今年はリストバンドがちょっと変わったのだけど、ゲート係のお姉ちゃんがつけづらそうだった。何回も失敗してダメにしたりしてた。あれ、前の方がよかったんじゃないのかなあ。不正対策とかあるんだろうけど、入場がイマイチのろかったのはそのせいだと思う。今年は会場内テントサイトの位置が広くなって、グリーンオアシスの位置も変わった。僕達が確保したのはその広くなったエリア。テント券を引き換えて早速テント設営。曇ってるけど気温はそこそこ高い。そして蒸し暑い。嫁と2人で汗だくになって作業。ひと休みして、会場散策を兼ねてグッズ売り場に。各々欲しいものを買って、そしてメシ。雨が降る前にまずはビールを飲まなくては。バイトの若者をどなりちらすおっちゃんがやってるインド?パキスタン?料理屋でタンドリーチキンとカレーのセットを購入。ケバブも食べようと思ってたけど思いのほかボリュームがあってこれだけで腹いっぱいになった。毎年ご一緒するnyoさんご夫妻と合流ししばし歓談。お会いするのは年に一度、このときだけなのだけど、そんな感じは全くしない。いいものです。
 
 SUN STAGEに移動して三人の侍を待つ。清志郎のキャンセルは残念だったけど、ツアーで見れなかった侍たちが見れるのは嬉しい。清志郎から借りてきたというマントを羽織ってWESSの山本氏登場。そのせいで緊張していたのか、しゃべりはボロボロだった(笑)。さて、そんなこんなで時間となり、侍たちの登場でござる。「三人の侍のテーマ」からスタート。「夢の中に清志郎が出てきてさあ、もうこいつもダメかなって思ったよ」と、charさんしか言えないような冗談も出てたが、「サマータイムブルース」の歌詞の一端にも、清志郎に対する愛情と激励の念が現れていた。とはいえ、MCも演奏も非常にリラックスしていて、3人の芸達者が奔放に音と戯れている様子が何とも微笑ましい。彼らくらいのミュージシャンが集まれば、その場でなんとでも音楽を紡げてしまえるのだろう。「nowhere man」や「come together」のカバーもニクイ位決まる。ギターはもちろん、ハーモニーも完璧。楽しいだろうなあ、これだけやれれば。ラストは「清志郎も歌っていた曲」、「上を向いて歩こう」で締めた。ユルい中にも1本芯の通ったミュージシャンシップがあり、そして清志郎の代わりに俺たちがやるんだという男気も感じさせてくれた。いいオープニングだったと思う。そして、この途中で雨が降ってきた。
 くるりを待つ間にはかなり本格的な雨になり、さすがに雨合羽を着用。「あー、降ってきちゃったか」という残念な思いはあれど、それでもまあ、降ってきちゃったもんは仕方がないのでまずは楽しまないとという開き直りが勝る。去年もそうだったけど、雨になっても会場にいる人たちはうろたえるでもなく悲観するでもなく、何も無かったかのようにフェスを満喫している。いいことだと思う。くるり。クリフ・アーモンドと堀江博久を含め、5人がステージに登場。何故か、黒いシルクハットとマントを全員着用している。ようわからん演出。1曲目は「Tonight is the night」から落ち着いた雰囲気でスタート。「東京」「ロックンロール」と畳み掛け、雨の中どんどん盛り上がっていく。岸田が「雨、飛ばしますわ」と男前なMCを挟み、「Morning Paper」へ。岸田はネクタイに半袖短パンといういでたちだったのだけど、時折マジでアンガス・ヤングみたいに見えたよ。なんというか、野郎なオーラが出ていた。こういう岸田を見たのはあまり記憶に無い。カッコよかったな。気のせいか、このときは本当に少し雨が弱くなった気がした。しばらく喉の調子が悪かったようだが、「虹」の高音部を佐藤にヘルプしてもらったくらいで、その他はほとんどその影響は感じなかった。昨年のツアーの時にも思ったけど、今のくるりは本当にいいライヴバンドになっていると思う。

■SET LIST(くるり
1.Tonight is the night
2.東京
3.ロックンロール
4.Morning Paper
5.ばらの花
6.The Veranda
7.ナイトライダー
8.Ring Ring Ring!
9.ワンダーフォーゲル
10.虹