無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

もっと戦え。

NO.5

NO.5

 前作『4th「いきまっしょい!」』の感想の中で僕は「とにかく健康的です元気ですってなイメージが強すぎて、一面的に思えてしまうことがある。/各メンバーそれぞれの年齢相応のセクシーさというのもあっていいのじゃなかろうか。」と言うようなことを書いた。はっきりいって、その印象はさほど変わったわけではないのだけれども、最近の「ハロモニ」近辺におけるチャーミーのキャラ作りや、テレビ東京系深夜の「セクシー女塾」での試み、藤本美貴の加入などで少しづつ変わっていくのではないか、という期待を寄せている。もっと言えば、「さくら組」「おとめ組」でその辺の棲み分けもきっちりやったらどうだろう、と思う。「Do It Now!」も楽曲的にはR&Bテイストの強いセクシー路線ではあったけれども、結局歌の内容はラブソングの形を纏った「明日に向ってがんばろう」的な薄っぺらいポジティブソングだったわけで、まだまだ物足りない。
 前作から1年という短いスパンで出た新作。今作は、今回のツアー限りで卒業する保田圭への最後の餞別アルバムと言う趣が強い。「卒業旅行」という、まさに保田に向って作られた曲がラストを飾っている。ハロモニなどでは散々他のメンバーにいじられていた保田だけに、その最後を湿っぽくさせるよりは笑って送り出すのが彼女に対する最後の恩返しだと思ったのだろう。この曲の持つ寂しさを隠そうとする明るさがなんとも言えず僕の心の琴線を刺激するのである。良い仲間だ。ただ、仲間意識だけではなく、彼女らにはメンバー間で刺激しあって他のメンバー全員がライバル、という気持ちも忘れて欲しくはない。陰の薄いメンバーがいれば蹴落としてやる、というくらいの勢いで行って欲しいのである。例えばテレビ側のスタッフも、対して目立ってないメンバーがいれば彼女らに親切にカメラを向けてあげる必要などないのだ。シビアに競争していってほしい。なんたって次からは15人なのだから。存在価値の薄い人間はどんどん淘汰されてしかるべきだ。ハロプロキッズなんてもうホントにどうでもいいんだよ。