無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

ディスコ!

Funk Odyssey

Funk Odyssey

 新メンバーのギターがいい。今までになくギターの音が前面に出てきている。細かいカッティングが小気味いいそのワカチコ・ギターがディスコ!って感じで踊らせてくれる。これまでよりプログラミングの比重が高いのに、肉感的なファンクネスが増強した印象があるのはこのギターのおかげだ。
 そんなことも含め、若干のサウンド進化があるとは言え、基本的なフォルムは全くと言っていいほど変わらない。彼らがデビューしたのは1992年。その間、様々な音楽が出て来ては消え、流行っては廃ってきたのに、彼らが一貫したファンクを鳴らし、最前線で売れ続けているのは見事と言う他ない。それ自体、このサウンドがいかに偉大な発明であったかの証明だ。これまたデビュー時から発しているどっか胡散臭いメッセージ性についても、それによりサウンドのスピード感が損なわれることは決して無い。非常に快感原則に忠実なバンドだ。本能とも言えるこのセンスは全くもって偉い。このセンスが健在である限り、彼らの音楽が時代に取り残されることはないし、僕達は気持ち良く踊り続けることができるはず。もっと行け行けジャミ。
 ボーナストラックのうちひとつが性急なビートに高速カッティングと狂い咲きパーカッションがからむかなりカッコ良い出来。買うなら日本盤、だと思う。