素のビョーク。
- アーティスト: Bjork
- 出版社/メーカー: One Little Indian
- 発売日: 2001/08/27
- メディア: CD
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隙間だらけのビートをストリングスが埋めていき、メロディーは既に譜面に落とせないほど奔放に動き回る。前述のように内面に踏み込んだ歌詞が多いのだけど、その視点はどこか達観している。ハイライトのひとつ「イッツ・ノット・アップ・トゥ・ユー」ではなだれ込むようなサウンドに乗って「あなたにはどうしようもないこと、仕方のないことなのよ」と歌われる。自分ではどうしようも出来ないこと。ひとつ上のランクの存在。それは神と言い換えてもいいのかもしれないが(ちなみに僕は無宗教です。あしからず)、なにか超自然的な力の意思を伝える巫女のような存在に、このアルバムでのビョークはなっているように思う。今までになくビョークは他者を求め、自分の弱さをさらけ出している。このアルバムは過去最高にビョークそのものであり、穏やかで優しく、深遠でエロティックだ。
これは僕の独り善がりの勘違いだと思うけども、聞き終わった後、ビョークとセックスしたような気持ちになってしまった。