Englishman in NY。
- アーティスト: Blur
- 出版社/メーカー: Food
- 発売日: 2003/05/05
- メディア: CD
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その他、デーモンのソロプロジェクトでの成果が本作では見事にブラーの新機軸として実を結んでいるが、イギリスだのアメリカだのということは別として、ブラーとしか言いようのない音楽の全体性をここに来て獲得したことの意味は大きいと思う。どの曲も一筋縄でいかないリズム処理がなされているけれども、メロディーが圧倒的にポップなのも嬉しい。本当にいいアルバムだと思うし、個人的にここまで彼らのアルバム全体を繰り返し聞いたのってそれこそ『パーク・ライフ』以来だと思う。
グレアム・コクソン脱退という、ファンには衝撃のニュースがあったけれども、少なくとも現在のブラーにとってそれは根本的な問題ではない。それを残念に思う人もいるかもしれないけど、結果、このアルバムができたのだとすればそれはバンドにとっては正しい選択だったということなのだろう。しかし、グレアムが参加したラストナンバー「バッテリー・イン・ユア・レッグ」を聞くと確かにしんみりとしてしまう。大人になる、という表現はあまり使いたくないけれど、一緒に年をとるということは、誰とでもできることではないからね。