読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2010 in EZO(2)〜悪魔復活

■2010/08/13@石狩湾新港樽川埠頭横野外ステージ

 奥さんと合流し、サンステージスタンディングエリアに移動。聖飢魔IIを待つ。集まっているのは僕のようなリアルタイマーよりも、むしろ若い人が多い気がする。デーモン小暮のことを相撲に詳しいタレントくらいにしか思っていない人も当然、いるだろう。メンバーが登場、するがギターがルーク篁ジェイル大橋エース清水じゃない。どうも、今回の25周年再集結に当たり、エース清水は自身のプロジェクトに専念するという理由で参加しなかったそうだ。代わりに、メジャーデビュー時の構成員、ジェイルが参加ということのようだ。元々ルークはジェイル脱退を受けてバンドに加わったので、ルーク&ジェイルのギターというのはなかなか貴重ではないかと思う。
 悪魔ミサ曲「創世記」をバックに、黒装束のしもべが棺を引きずってくる。スモークの演出と共に、中からデーモン小暮閣下登場。大歓声。そのまま「FIRE AFTER FIRE」に突入。彼らの出世作であるセカンド『THE END OF THE CENTURY』(1985)に収録されていた曲だ。新曲の「BRAND NEW SONG」以外は、全てが80年代後半、彼らの全盛期の楽曲だった。さすが、聞き手が何を求めているのかきちんと分かってらっしゃる。続いていきなり「悪魔の森の奥深く・・・」で始まる閣下の説法が。そう、「蝋人形の館」。「お前も蝋人形にしてやろうか!」の決め台詞が炸裂。この聖飢魔IIのステージのインパクトがあまりにも強かったため、フェスを通じてこのフレーズは様々なアーティストに引用されることになる。閣下のツボを押さえ的確に笑いを取る話術は流石だし、バンドの演奏力は素晴らしく高い。バンドのコンセプトも分かりやすい。というわけでつまらないライヴになるわけがない。キャリアとセンスとサービス精神、そして高い技術に裏付けられた上質のエンターテインメント。非常にレベルが高く、完成されている。「アダムの林檎」の前には、恒例の林檎(紅玉、ということになっていた)を使った恥ずかしいコールアンドレスポンス。ビークルの10年以上前に既にお○んコールは存在していたのである。ラストは閣下による火吹きパフォーマンスもあり、盛りだくさんの内容。オールドファンにはたまらない、そして若いファンには「聖飢魔IIってこんな面白い、すごいバンドだったのか?」と驚きを与えるステージだったと思う。閣下がMCで言っていた「我々にはキャリアがあるのでその辺のバンドよりも上手いし面白いのだが」というのは冗談でもなんでもないのだ。大満足!

聖飢魔II SET LIST
1.聖飢魔IIミサ曲第II番「創世紀」
2.FIRE AFTER FIRE
3.蝋人形の館
4.アダムの林檎
5.BRAND NEW SONG
6.WINNER!
7.EL・DO・RA・DO
8.JACK THE RIPPER


 聖飢魔IIの余韻が冷めやらぬ中、そのままサンステージに居残りスチャダラパー待ち。聖飢魔IIがデビュー25周年なら、スチャダラパーは20周年。日本語ラップのパイオニアとして、そのメジャー化に大きく貢献した重鎮、のはずなのだけど、いまだに彼らにはやんちゃな若手というイメージがある。のは僕がいい年だからなのかな。ボーズもアニも年上なんだよなあ、そういえば。
 メンバー登場の前に、ステージ両脇のスクリーンに彼らのアルバムジャケットを使った映像が映し出される。インディー時代の作品から最新作までキャリアを辿ってきて、メンバー登場という演出。1曲目は「ノーベルやんちゃDE賞」からスタート。僕がスチャダラパーのアルバムで最も好きなのは『5th Wheel to the Coach』なのでうれしい。懐かしい曲が続き、近作から「ライツカメラアクション」に。「ヒップホップのステージってコールアンドレスポンスがあるものだから。ここにいる時点でみんなやらないとダメだからね。曲知らなくても僕が「ライツカメラ」つったら君たち「アクション」ね。いきますよー!」てな感じで、否応なく乗せられる。この辺の乗せ方、客いじりの手練手管はさすが20年選手である。中盤、東京No.1ソウルセットをゲストに迎えてからは怒濤のフィーチャリング大会。自身のキャリアと、コネクションの広さを存分に生かして賑やかなステージを展開する。「ジャカジャ〜ン」では小暮晋也もギターで登場。そして永積タカシが登場しての「ブギーバック」!これはあざといと思いつつ、やっぱり楽しいし、感動した。その前に小沢健二の復活ツアーの話が出ていたのでまさかと思ったけど、そのまさかはありませんでした。ゲスト大会のクライマックスはやはりオードリー春日コスプレのピエール瀧登場シーン。先の聖飢魔IIからの流れで「お前も五月人形にしてやろうか!」の名言が飛び出す。グダグダの瀧・ANIのDISり合戦の後、同じく春日コスプレの卓球も登場。これはつまり、電気グルーヴスチャダラパーである。そしてなんと、箒でエアギターをするまりんまで登場。電気ファンとしては叫ばずにはいられない展開。「聖☆おじさん」の途中では七尾旅人までが登場、。その前が濃すぎたために若干影が薄いとすら思ってしまった。とにかくこれでもか、というゲストオンパレードのやりたい放題。
 数年前THA BLUE HERBをサンステージで見た時も思ったのだけど、基本的にヒップホップのアクトに対しこのステージはあまりにも大きい。プラス、正直言ってスチャダラパーの現在のセールス、パワーから言っても正直サンはきつい、と思った。20周年というキャリアと実績に対するリスペクトはもちろん分かるが、致し方ない部分はある。そのギャップを埋めるためにヒップホップにおけるフィーチャリング文化を存分に利用したというところもあるだろう。それは正解だったと思うし、実際楽しかった。おなかいっぱいだった。最後はきちんと3人で夏の必殺トラック「サマージャム」を決めて終了。予想を上回る1時間20分近いステージだった。

スチャダラパー SET LIST
1.ノーベルやんちゃDE賞
2.スチャダラパーのテーマ
3.ついてる男
4.ライツカメラアクション
5.From喜怒哀楽
6.NEVER ENDING BEATS feat. Tokyo No.1 Soul Set
7.Get Up and Dance feat. Tokyo No.1 Soul Set and ロボ宙
8.Station to Station feat. ロボ宙
9.Antenna of the Empire
10.ジャカジャ〜ン
11.今夜はブギーバック(Smooth Rap) feat. ハナレグミ
12.ANI VS 瀧(guest:ピエール瀧
13.瀧 VS ANI(guest:ピエール瀧
14.聖☆おじさん電気グルーヴスチャダラパー with まりん and 七尾旅人
15.サマージャム2010


 本当はこの後ピーズか民生に行きたかったのだけど、クリスタルパレスもアーステントも水田をかきわけて行かねばならず、体力的にも明日があるのでここは諦めた。ラーメン屋のチャーハンをいただき、就寝。おやすみなさい。