無事なる男

敗北と死に至る道を淡々と書いています。

問答無用のエンターテインメント。

岡村靖幸 2018 SPRINGツアー「マキャベリン」
■2018/05/20@Zepp Sapporo

岡村ちゃんが本格的に音楽活動を再開してからすでに7,8年が経った。
コンスタントにツアーをやってくれるので毎年のように岡村ちゃんのライブを見ることができているのは本当に幸せなことだと思う。
何だか当たり前になっているけれど、10年前を思えば全然当たり前のことじゃないのだ。

白石さんを中心としたツアーメンバーやダンサーを交えたステージング、全体の構成など、ここ数年の岡村ちゃんのライブはフォーマットがかっちりと固まっている。
それがマンネリやワンパターンにならないのは毎回ツアーのたびにブラッシュアップされる過去曲のアレンジと、セルフカバーやカバーも含めた選曲の妙が大きいと思う。

今回は序盤で「Dog Days」がセットに入っていたのでいきなりテンション上がりまくり。
ステップアップLOVE」「忘らんないよ」も個人的には初めてライブで聞けて感激。
「Out of Blue」「ロングシュート」「だいすき」とたたみかける本編クライマックスは怒涛の興奮でしたね。

アンコールはいきなりスティービー・ワンダー「迷信」のカバーから。
これがまたえらくファンキーでカッコよかった。最近のツアーでのカバーはホント毎回いいです。

「Super Girl」で終了、と思いきや2度目のアンコール。
最初はギターの弾き語りで即興の北海道ベイベ。そして、高倉健主演映画『野性の証明』の主題歌「戦士の休息」という、意外な選曲。何でこの曲を選んだのかはよくわからないけど、とてもよかった。

続いてはエレピ弾き語りで再びスティービー・ワンダーの「All in Love is Fair」。
普段の弾き語りはエレピだけの場合が多いけど、ギターと両方聞けたのはお得感ありました。

ラストは「愛はおしゃれじゃない」「ビバナミダ」2連発。約3時間の長丁場ライブながら最後まで岡村ちゃんの動きはキレていた。

2,3年前のライブ感想で「岡村ちゃんは今が最高。今が全盛期」的なことを書いたことがあって。
もちろん、1989~90年ころの岡村ちゃんが最高だよという人もいるでしょう。それもわかる。

ただ、新たなサウンドフォーマットで自分の曲を作り直し、年齢を重ねたうえで青春を再定義したアルバム『幸福』を産み落とし、50歳を超えてなおエロさとチャーミングさとカッコよさを同居させる今の岡村ちゃんは本当に素晴らしいと思う。

昭和から平成になった頃に『靖幸』や『早熟』を聞きまくっていた人間にとっては、平成が終わろうかという時にまだ岡村ちゃんが現役でこんなパフォーマンスを見せてくれていることに感激するしかないのです。

ツアータイトルの「マキャベリン」は「マキャベリズム」から来ているとのこと。手段を選ばずに、とにかく観客といいライブを楽しみたい、という気持ちの表れなのかな。もちろん、最高に楽しい夜でした。

■SET LIST
1.ステップUP↑
2.ステップアップLOVE
3.Dog Days
4.どぉなっちゃってんだよ
5.Lesson
6.青年14歳
7.ぶーしゃかLOOP
8.愛の才能
(バンドセッションメドレー)
9.できるだけ純情でいたい
10.ヘアー
11.忘らんないよ
12.彼氏になって優しくなって
13.Out of Blue
14.あの娘僕がロングシュート決めたらどんな顔するだろう
15.だいすき
<アンコール1>
16.Superstition
17.どんなことをして欲しいの僕に
18.Punch↑
19.祈りの季節
20.SUPER GIRL
<アンコール2>
21.北海道ベイベ
22.戦士の休息
23.All in Love is Fair
24.友人のふり
25.愛はおしゃれじゃない
26.ビバナミダ