世界は終わらない。
- アーティスト: THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
- 出版社/メーカー: ユニバーサルミュージック
- 発売日: 2003/03/05
- メディア: CD
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前作『ロデオ・タンデム・ビート・スペクター』で見られたジャズへのアプローチはさらに深いところまで入りこみ、パーカッションやトランペット、ピアノを用いたことでサウンドの奥行きが増している。ラスト「NIGHT IS OVER」のようなメランコリックなインストは今までの彼らにはなかったものだ。ガッツンガッツン勢いと破壊力でけもの道を転がっていた、前作までの印象とはちょっと違って、ゆったりとした中に確実にバンドの新たなグルーヴを感じさせる音だと思う。とは言っても、1曲目「ブラック・ラブ・ホール」の完璧なブレイクからしていきなり脳髄まで電気が走るようなロックンロールがビシッと来たりするのだ。バンドの中の世界が確実に広く、深くなっている。
これだけ長いキャリアを持ち、同世代のバンドが解散したり休んだりしていく中で、自分達の音楽を刷新し続けていくエネルギーを持つのは並大抵のことではないと思う。ミッシェルを続けていくことが目的にならない限り、ミッシェルは転がり続けるだろう。兄弟となるミニアルバム『SABRINA NO HEAVEN』も楽しみだ。